(C)2013「くじけないで」製作委員会
 八千草さんがトヨさんの詩を読むと、詩集を読んでいる時とはまた違った感動に出会えます

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今月16日(土)より、映画「くじけないで」が公開となる。本作は、90歳を過ぎてから詩作を始め、98歳の時にリリースした処女詩集「くじけないで」と第二詩集「百歳」を合わせると200万部のベストセラーとなった柴田トヨさんの半生を描いた物語だ。

決して小難しくない、優しい言葉で、シンプルに綴られたトヨさんの詩は、幅広い層の方々に元気や感動を与え、現在では海外でも翻訳されているほど。

どこか可愛らしくて、人間の弱いところも決して隠すことのない、それでも前向きに生きていくトヨさんの詩は何度読んでも新しい発見があるが、作品の中では、そんなトヨさんからはちょっぴり意外な過去を知ることになる。

■解説
トヨさんを悩ましていたのは、気は優しいがギャンブルが好きで、定職にもつかずフラフラしている一人息子の健一。しかし、トヨさんが生きる気力を失い始めたころ、詩を書くことを薦めたのが、健一だったのだ。そんな家族のエピソードや激動の時代に生きたトヨさんの半生が、トヨさんの綴る詩と共に丁寧に描かれてゆく。

主演のトヨさんを演じたのは、「蝶々夫人」(1955)以来58年ぶりに主演を務める八千草薫。若かりし頃には宝塚歌劇団の後輩である壇れいが、少女時代には芦田真菜が好演。だらしのない息子役には武田鉄矢が人情味溢れる魅力で演じ、その他、伊藤蘭、上地雄輔、ピエール瀧ら魅力的なキャスト陣が集結。メガホンを取ったのは、「神様のカルテ」「白夜行」など、人間の心の機微を繊細に描くことに定評のある深川栄洋。

■男女、年齢層を問わない感動作
本作はトヨさんが主人公ということで、年齢層の高い方々向けかと思いきや、そんな事はない。

実際のトヨさんの穏やかな表情の写真からは想像のできないトヨさんの半生がドラマチックに描かれ、息子と嫁との会話もどこかユーモラスで思わずクスッと笑ってしまうシーンも多く、それぞれの年齢層によって様々な気づきや感動をもたらしてくれる仕上がりとなっている。実際、試写会では男女、年齢層問わず涙してしまった方々も多いとか。(公式サイトでは、さまざまなジャンルの著名人が絶賛コメントを寄せている)

暑かった夏が終わり、秋から冬へ。急に寒くなり始めて、心身ともにバランスが失われそうになるこの時期、トヨさんのあたたかな気持ち、また一人の女性としての生き方に触れて、心のままに涙を流せば心がデトックス、新たなパワーがもらえそう。また、晩年たったひとりで生活をし今年の1月に101歳で他界されたトヨさん、自身の人生が映画になり大好きだった八千草薫さんが演じられると聞いて大変喜ばれていたのだそう。筆者は実際の息子さんにもお会いしたが、情に厚く涙もろく、何よりお母様を心から愛する魅力いっぱいな方で、本作が映画化された喜びを涙ながらに語ってくださったのが印象的だった。

ひとりで観ても、恋人や友人とでも、そして、ご両親と一緒に観に行っても、きっと心豊かなひとときをプレゼントしてくれる本作、慌ただしくなる年末の前に、心にたっぷりと滋養を与えてみてはいかがだろうか?
(mic)

「くじけないで」は全国で公開中