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日増しに寒さが厳しくなるこの季節、既に暖房機器をセットしている人もいるかもしれない。しかし、より効率的に家を暖めることができれば、冬をもっと快適に乗り切れるはずだ。そのポイントを、18日に行われたLIXILプレスセミナー「住まいの断熱における"快適性能"とは〜改正省エネ基準時代における"省エネ"と"快適"の在り方〜」での発表から紹介したい。

○連続運転と間欠運転の使い分け

まず、「省エネ」という観点からいうと、今年大きな変化があった。国土交通省による「省エネ基準」が13年ぶりに改正されたのである。新基準では、「一次エネルギー消費量」という、建築や住宅で用いるエネルギーを熱量換算した値が指標として導入。冷暖房をはじめとした、換気、給湯、照明などの設備機器の効果も評価に含まれるようになった。登壇した芝浦工業大学工学部建築工学科の秋元孝之教授によれば、住まい全体の省エネ性能を評価することで、燃費の良い家を増やそうとしているとのこと。

では実際、どのような暖冷房設備にすれば、効率よく部屋を暖めることができるのだろうか。秋元教授によると、冷房の場合はエアコンを設置することが中心だが、暖房は様々な種類があるため、設備の選び方と使い方でエネルギー効率や快適さが変わるという。

とはいえ、ポイントは2つ。住まい全体を暖める「連続運転に適した設備」と、必要なときに必要な場所だけ暖める「間欠運転に適した設備」を適切に選ぶことである。また、住まい全体の断熱性能を高めることで、連続運転による暖房負荷を減らし、暖房している部屋としていない部屋の温度差を少なくすることもできるという。

○「足元が冷える」原因

続いて、LIXIL外壁・構造体BUの山本徹氏から快適な部屋についての発表が行われた。同じエアコンの設定温度にしていても、寒いと感じる部屋と暖かいと感じる部屋はないだろうか。その原因について山本氏は、「体感温度が低い」ことと「足元が寒い」ことを挙げている。

体感温度が下がる原因は、周囲の壁や窓が冷たいことにあるという。断熱性の高い家の場合には、表面温度が上がり、体感温度も高くなる。一方、足元の冷えに関しては部屋の上下に温度差ができることが原因だ。

同社が20代〜60代の既婚女性520名を対象として9月に実施した調査によれば、寒さ対策のために自宅室内で靴下を履く人は80.2%だった。使用する暖房器具ではエアコンが最も多いが、後にはホットカーペットやラグ、こたつなど足元を暖かくするものが続いている。

温度差は「すき間が多い」「床の温度が低い」「コールドドラフト」という3点によって生じやすい。すき間が多いと、冷たい外気が進入して軽い暖気を天井付近に上げ、別のすき間から暖気が逃げてしまう。床が冷たいことも、足元の温度を下げる一因だ。コールドドラフトとは窓際で冷やされた冷気のことで、足元にたまると温度を下げてしまう。これらを防げば、部屋の体感温度を上げられるということになる。

実際、自分の部屋がどのような構造・設備になっているのか、一度確かめてみていただきたい。ひょっとすると、もっと快適な冬の生活がもっと省エネでできるかも。

(飯田樹)