[其ノ四 注目商品 中古住宅購入対決編]納得して住める購入後リフォーム
リフォーム物件購入 VS. 購入後リフォーム

「マイホームを買うなら中古」という人が増えている。リフォームによって見た目や機能性が格段に高まるという。では、リフォーム済みを買うか、買ってからリフォームか。

中古住宅を購入し、リフォームする人が増えている

日本は「家余り社会」といわれ、住宅数が世帯数より多く、その比率は年々高まっています。「新成長戦略実現2011」でも、2020年までに中古住宅・リフォーム市場を倍増させると、国も家余り社会の解消に前向きです。

たとえば、耐震性の高い住宅を税制や住宅ローンの面で優遇し、耐震性に問題のある住宅の資産価値が下がる方向に誘導するなどです。こうした後押しもあり、画一的な新築住宅より、個性に合わせてリフォームできる中古住宅を選ぶ人が増えています。

中古の魅力は何といっても価格の安さ。同じエリアで同じ広さの物件を比べてみると、新築より中古が3〜4割安い感じでしょう。中古なら同じコストでより広く、ハイグレードな、好立地の住宅を得られる可能性が大なのです。

リフォームや、より大がかりなリノベーションといった中古住宅改修の技術が飛躍的に向上してきたことも中古の魅力を高めています。住み心地やデザインなどのソフト面が向上し、中古住宅を見た目でも機能的にもよみがえらせることができるようになったのです。

「中古住宅のリフォームやリノベーションが人気を集めているのは、不要な部屋数を減らしたり、断熱性や遮音性を強化したりするなど、今ある物件を上手に生かしながら、ライフスタイルに合わせた住宅を比較的低コストで手にできるからでしょう」とファイナンシャル・プランナーの金子千春さんは分析します。

リフォーム物件購入と購入後リフォームの四番勝負

リフォーム物件購入

手軽さ:リフォーム済みなのでラクに選べ、即入居が可能
間取り:リフォーム済みなので希望通りではないことも多い
価格:ほとんどの場合、不動産会社が中古住宅を購入してリフォームしてから再販しているので、どのようなリフォームをいくらかけて行なったかを明確にできないケースが多い。リフォーム代金が割高に上乗せされている可能性もある
ローン:住宅ローンを利用することが可能

購入後リフォーム

手軽さ:購入後にリフォームをするので、プランを考える必要があり、入居までに時間がかかる
間取り:ライフスタイルや家族構成などに合わせて決められる。ただし、物件構造などにより制約がある場合も
価格:物件を購入したうえでリフォームするので、価格はリフォーム物件よりやや高めだが、リフォーム会社を選べ、費用は明確
ローン:物件購入には住宅ローンを利用できるが、リフォームには金利がやや高めのリフォームローンを利用することになる。ただし、物件購入とリフォームのパッケージローンも登場している

?購入後リフォーム〞が二重に有利なのはなぜか?

そこで問題なのが、価格が安い中古住宅でもリフォーム済みの物件と購入後にリフォームする物件の選択です。「結論から言えば、リフォーム済みの物件を業者から買うよりも、リフォームしていない物件を個人から購入し、自分の希望に合わせてリフォームするほうが価格の面で二重に有利です」(金子さん)

まず、リフォーム済みの物件は、個人から業者が物件を買い取り、それをリフォームして個人に販売します。業者はリフォーム代金に利益を上乗せして販売価格を決めるため、自分でリフォームするよりも割高です。また、物件を業者から購入する場合は消費税がかかりますが、個人から購入する場合は消費税がかかりません。

リフォームをしていない物件を購入する場合は、まず物件を住宅ローンで購入し、その後リフォームすることになります。リフォーム代金が自己資金で賄えない場合には、住宅ローンの手続きの後、別途にリフォームローンを申し込む必要があります。

一般的なリフォームローンは返済期間が短く、金利は住宅ローンと比較するとかなり割高です。これに対して、住宅ローンとリフォームローンをパッケージにした「フラット35リフォームパック」というサービスが昨年から始まっています。

「これを使うと、リフォームローンの返済期間はフラット35と同じ最長35年、金利も一般のリフォームローンより低利です。ただし、返済期間が長い分、総返済額は多くなりますが」(金子さん)

?購入後リフォーム〞は手間をかけても納得のいくマイホームに住める可能性大。というわけで今回の対決は?購入後リフォーム〞に軍配!

【今月の対決立会人】
金子千春(CHIHARU KANEKO)
ファイナンシャル・プランナー

日本長期信用銀行(現・新生銀行)を経て、2003年に独立。保険の見直しや住宅ローン、資産運用の相談、セミナー講師として活躍中。



この記事は「WEBネットマネー2013年12月号」に掲載されたものです。