今年60年ぶりの遷宮で話題になった出雲大社。今年の暦は11月が旧暦の10月にあたり、この時期の出雲では「神在月」といって全国から神様が一同に集まるので、訪れるには絶好の時期です。数多ある出雲のガイドブックや案内本のなかで、この『神々が集う地へ 出雲大社』は出雲大社に縁のある神主さんが書かれたもの。出雲大社の歴史を簡潔にわかりやすく説明されています。京都にある出雲大社紫野教会で神主をしている著者の中島隆広さんにインタビューを行いました。―この本を読んで京都にも出雲大社がある、という事実に驚きました。出雲大社紫野教会について教えてください。「全国に出雲大社の分祠・分院・教会・講社というのがありまして、一番規模が大きいのが分祠です。続いて分院・教会・講社となります。江戸時代以前から全国に出雲大社の御札を配っていた活動が基盤にあり、そこから信仰の集まりができて、明治時代に千家尊福(せんげたかとみ)公により組織化されました。全国にありますが、東京だと六本木に東京分祠があります。京都にもいくつかの教会がありますが、紫野教会はその一つです」―千家尊福公とは、本書で説明されていた、神話の頃から出雲大社で祭祀を受け継いでいる一族ですね。「はい、出雲と言えば神話の舞台として有名ですが、『古事記』を読んだ方でも宮司さんの名前までは知らないのではないでしょうか。出雲大社では宮司のことを「出雲国造」と呼びますが、代々千家家が受け継いできました。出雲大社といえば大国主大神の像が有名ですが、千家尊福公の像もあります」―千家家一族のお話を含め、本書では今まで説明されてこなかった出雲大社の歴史が多く紹介されていますね。「出雲大社を根元から知ってもらえる本を作りたいと思ったのが最初のきっかけでした。「出雲大社に行こう!」となったとき、出雲大社のみに特化した本を作りたかったんです。縁結び以外のこともわかりやすいようにやさしく解説させていただきました」―この本は「企画のたまご屋さん」に応募されたのが始まりということですが、これまでに出版社との繋がりはなかったのですか?「全然ありませんでした。「企画のたまご屋さん」という出版プロデュースを行ってくれる団体に応募して、出版プロデューサーの方や編集者さん、出版社さんといったふうに出会いが広がり本という形になりました。本をつくるにあたり、編集者さんと二人三脚でやっていたので、できあがりを見たときは「すごいもんやなぁ」と思いましたね。シンプルな構成なので、読者の皆さんにとってもわかりやすいものとなっていると思います」本の最後に、中島さんはこう結んでいます。出雲大社について知れば知るほど、大神さまとの御神縁が深まっていくように感じます。この本によって、皆さまも大神さまとの大きな御神縁を結んでいただきたいと思います。」今年の神在祭は11月12日〜11月19日。すでに行ったことのある人も、こちらを読んでまた新しい出雲と出会ってみてはいかがでしょうか。■中島 隆広(なかじま たかひろ)1971年京都府生まれ。名古屋大学を卒業後、インターネットの通販会社を起業。その後國學院大學神道学専攻科を卒業し、実家である京都市の出雲大社紫野教会に戻り教会長として神職に就く。
『神々が集う地へ出雲大社-縁を結ぶ旅こころの旅』 著者:中島隆広 出版社:青林堂 >>元の記事を見る

■ 関連記事・よしもとばなな 下北沢限定のリトルプレス「下北沢について」を刊行非モテからモテ女へ 聴く恋愛小説が女子力をアップさせる?酷暑は"イヤミス"で涼をとる? 真梨幸子最新作『鸚鵡楼の惨劇』

■配信元
WEB本の雑誌