消費増税や東京五輪の開催決定、アベノミクス効果など、さまざまな理由を背景に、都心6区(千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、渋谷区)や東京23区では価格が上がり始めている。「立地がその資産価値に大きく影響する」と言われる不動産だが、住宅ジャーナリストの櫻井幸雄氏は意外にも、「いま買うなら郊外の物件がおすすめ」と話す。

「不動産価格が上がる際には、まず都心の駅近くにあるオフィスビルの賃料が高くなります。その後、都心の新築マンション価格が上がり、都心の中古マンション、郊外のマンションへと波及していきます」(櫻井氏)

 つまり、今は都心の一等地を先頭に東京23区内のマンション価格が上がり始めている段階で、郊外で上がり始めるには、まだ数年の猶予があるのだという。となれば、おのずと、「今が買い」のエリアが見えてくる。

「マンションは安いときに買って、高いときに売るのが基本です。いまだ値上がりの動きを見せていない郊外のマンションは、これから資産価値を上げてくる可能性が高い」(同)

 なかでも櫻井氏が注目する駅が大宮と千葉県の粕だ。

「大宮は複数路線が乗り入れていて交通利便性が高い。駅周辺にも商業施設がたくさんあって生活利便性も高い。柏も『東の渋谷』と呼ばれるほど開発が進んでいて注目です」

 同じような理由から、埼玉県の川口や千葉県の船橋などの駅周辺に立つマンションはお買い得だという。

「こうした駅周辺のマンションを購入する人の年収は、だいたい500万から800万円です。この層の給料はまだ上がっていない。購入者が足踏みしている状況なので価格が割安のままになっています」(同)

週刊朝日  2013年11月15日号