世に栄枯盛衰は付き物。相撲部屋も決して例外ではない。先場所限りで、また一つ名門部屋が消滅した。大横綱の北の湖(現理事長)や大関・北天佑らを輩出した三保ケ関部屋だ。
 相撲部屋の閉鎖は去年以降だけで実に7部屋目。その中には、大島、花籠、二所ノ関という、かつて横綱、大関ら人気力士を擁し、繁栄を誇った名門部屋も含まれている。どうしてこんなに相撲部屋が立て続けに潰れるのか--。

 師匠の多くが団塊の世代で、ちょうど定年を迎えていることもあるが、「もっと大きな理由は他にある」と関係者は話す。
 「以前は、いい弟子さえ育てれば、後援者がドッと押しかけ、さまざまな形で部屋を盛り立て支援してくれたものです。しかし最近は世の中がシビアになり、後援者のサイフも厳しくなりましたから、ちょっとやそっとのことではご祝儀もあてにできなくなりました。去年の夏に部屋を閉じた花籠部屋の閉鎖理由は、経済的に苦しいというもの。平成18年には54もあった相撲部屋が、現在は43部屋にまで減っています。もはや40の大台を割るのは時間の問題といわれています」

 そんな厳しい状況の中、通算勝ち星1047勝などの歴代記録を持つ元人気大関・魁皇の浅香山親方(41)が、このほど友綱部屋から分家独立して来年中に「浅香山部屋」を創設することを明らかにした。引退して2年余、都内墨田区に用地となる土地も確保済みで、独立の条件でもある内弟子も2人いるという。
 「いろんな人にご協力いただきながら、少しずつ準備を整えているところ。これからもっと弟子を探さなければいけない」と、浅香山親方。果たしてどう部屋を経営し、どんな弟子を育てるか。二重、三重の手腕が注目される。