ボディメイク専門家に聞く。ふくらはぎをスリムにするストレッチとは?

写真拡大

「かつてスポーツをしていて、ふくらはぎに筋肉がしっかりついている。しゅっと細くなりたいのだけど!」という声をよく耳にします。この希望をかなえるべく、ボディメイク・ダイエット専門家でスタジオ「Models モデルズ」主宰のおぜきとしあきトレーナーに、詳しいお話と実践法をお聞きしました。

■脚の付け根とお尻の動きをスムーズにする

「筋肉質のふくらはぎを細くするには、ふくらはぎの筋肉を使わない歩き方をすることです」と言うおぜきトレーナーは、その理由についてこう説明します。

「ふくらはぎの筋肉は頑固で落ちにくいのが特徴です。なぜなら、日常で歩いているだけでもふくらはぎを使うから。ふくらはぎの筋肉が太ければ、どのようなトレーニングをしても太いままです。ふくらはぎを直接動かすエクササイズをすると、さらに太くなることもあります」

では、どのようにすれば細くなるのでしょうか。

「脚を動かすとき、ふくらはぎの筋肉を使わず、脚の付け根からお尻を使うようにします。振り子をイメージしてください。脚の付け根やお尻を支点とし、脚全体を動かすことを意識します。

そのために、脚の付け根から脚全体が動くよう、お尻と太ももの付け根の動きをスムーズにするストレッチを行うことがポイントです」 (おぜきトレーナー)

ではここで、そのための3つのストレッチを紹介していただきましょう。

ストレッチ1.お尻の筋肉をほぐす「ヒップスムーズ1」

立ったときや歩くときに体が左右にぶれないようコントロールする、お尻の外側にある中臀(でん)筋と、股関節を回す梨状(りじょう)筋をそれぞれほぐします。お尻の動きをスムーズにすることで、脚を動かすときにふくらはぎや太ももの筋肉をあまり使わないようにする効果があります。

左足がしっかりと地面に着くようにいすに浅く腰掛け、右足を左足の太ももに乗せます。背筋を伸ばし、そのまま上半身をゆっくりと前に倒していきます。

お尻の奥の中心あたりに伸びを感じれば、さらに効果的です。息は止めないよう注意。この状態で5秒キープ、左右交互に各3回。

ストレッチ2.脚の付け根をほぐす「レッグピットスムーズ」

脚の付け根(レッグピット)にある腸腰(ちょうよう)筋をほぐすことで、脚の付け根を支点にして、脚全体をスムーズに動かすように働きかけます。

左脚を後ろに大きく伸ばして、右脚を曲げて前方に起き上がります。床で行っても問題ありませんが、ベッドの端や長いすを使うと行いやすいでしょう。あごは引いたまま、目線は少し遠くの床を見ながら、上半身をゆっくりと起こします。

脚の付け根あたりに伸びを感じれば効果的。息は止めないように。この状態で5秒キープ、左右交互に各3回。

ストレッチ3.お尻の筋肉をほぐす「ヒップスムーズ2」

お尻から太ももの横側にある大臀(でん)筋をほぐします。お尻の動きをスムーズにすることで、お尻を支点に脚全体を動かしやすくなります。

あお向けになり、左脚はまっすぐ伸ばしたまま、右脚を両手で持ってゆっくりと上半身に近付けます。あごは引いたまま、目線は天井を見ましょう。
お尻全体や太ももの裏に伸びを感じると効果的です。息は止めないように。この状態で5秒キープ、左右交互に各3回。

「以上を毎日起床時と就寝時に2回、3カ月続けましょう。目に見えて変化が分かるはずです」(おぜきトレーナー)

普段のウォーキングでは、細くなりたいと願っていたふくらはぎを鍛えることになっていたのだそう。「脚の付け根からお尻の筋肉」を使って歩き、またこれらをストレッチでほぐすことがポイントということです。すぐに実践しましょう。

(岩田なつき/ユンブル)

取材協力・監修 おぜきとしあき氏。ボディメイクスタジオ「Models モデルズ」主宰。AFAA認定パーソナルトレーナー。「ダイエット・ボディメイク専門のパーソナルトレーナー」の日本における第一人者。ボディメイク指導歴は20年以上、1万人超の指導実績を持つ。