もうすぐ妊活スタート。妊活〜育休中にいくらあれば安心?

今回の相談者は「再来年から妊活をはじめたい」という、ちゃーちゃんさん(仮名・27歳)。今年6月に入籍し、来年4月に挙式予定。結婚資金を使ってしまうとほとんど貯金が残らないため、出産・育児期間中の生活が不安だとか。マネーの観点から見た妊活について、FP花輪陽子さんに聞きました。(取材・文/島影真奈美)

妊活中のやりくりが心配です

今年6月に入籍し、来年春に挙式と新婚旅行を行う予定です。現在は、義父が建てた二世帯住宅に義両親と同居しています。ただ、同居といっても、ローンは私たち夫婦が払っていますし、光熱費は人数割で折半。義父は自営業で、義母は専業主婦で丸一日家にいるけれど、私たち夫婦はフルタイムの共働きなので日中は家にいないのに……と納得いかない思いがあります。結婚式や新婚旅行が終わった翌年から妊活をはじめる予定です。妊活期間中から産休、育児休暇中にかけてどれくらいお金が必要になるのか、そのためにどれくらいお金を貯めておけばいいのか、知りたいです。(ちゃーちゃん/食品・飲料/専門職/27歳)

【ちゃーちゃんさんprofile】結婚4カ月で夫の両親と同居中。手取り年収260万円、手取り月収16万円。夫は28歳で手取り月収30万円。家計はちゃーちゃんさんが管理しており、夫婦の共通口座に100万円の貯金がある。ちゃーちゃんさんはお金を使わないので結果的にお金が貯まってしまうタイプだが、夫はさらにお金を使わないタイプだとか。ワンピースのフィギュア集めと漫画が趣味。物欲がなく、「靴も一足でいい」と言い張るほど。妊娠・出産後も、これまで通り、フルタイムで共働きを続けたいと考えている。

編集部 再来年から妊活をはじめたいという、ちゃーちゃんさん。子どもを産んでからも変わらず働き続けたいけれど、妊娠から出産にいたるまでの医療費がどれぐらいかかるものなのか、また、精神的負担を考えるとこれまで通り働けるのかも不安だとか。

花輪 まず、妊娠をすると妊婦検診を14回程度受けるのですが、1回あたり、数千円〜2万円かかります。ただ、自治体からの助成があるので自己負担の総額は数万円になります。出産費用としては、全国平均で約47万円なのですが、健康保険に加入している人は「出産育児一時金」(子どもひとりにつき、42万円)がもらえるのですが、人によっては出産育児一時金以上にお金がかかってしまうことも。

編集部 どういう場合に高額な出産になってしまうんですか?

花輪 大部屋ではなく、個室を選ぶと差額ベッド代がかさみますし、「無痛分娩がいい」など、産み方にこだわりがあると、さらにそこで値段がはねあがります。たとえば、人気の病院で、無痛分娩を希望……となると、費用が少しずつかさんでいくんです。ちなみに、最も出産費用が高いのは東京都で56万3,617円(厚生労働省調べ、2010年8月現在)だそう。

編集部 出産育児一時金で足りるかどうか、ヒヤヒヤしてしまいそうです……。

花輪 自然分娩だと健康保険や医療保険が使えないのですが、帝王切開の場合は健康保険や医療保険が使えるので、かえって安上がりになることも。手術そのものは60万円ぐらいかかるのですが、高額療養費制度を使えば、自己負担は9万円ぐらいに。ちなみに、差額ベッド代は高額療養費制度の対象外ですが、医療保険に入っていれば入院給付金などを受け取ることができます。

編集部 不妊治療はどうでしょうか。お金がかかって大変という話をよく聞きますが……。

花輪 不妊治療にも段階があります。最初の一年は婦人科で排卵状況を調べてもらいながら、着床しやすい時期をはかる「タイミング療法」を行い、それでも妊娠しなかった場合は「人工授精」、「体外受精」や「顕微授精」と次のステップに進むのが一般的です。

編集部 いろいろなタイプの治療法があるんですね。

花輪 人工授精まではさほどお金がかからず、せいぜい数万円程度です。これが顕微授精や体外受精になると、1回あたり30万円〜60万円かかります。ただ、体外受精や顕微授精などの特定不妊治療費には国からの助成金もあります。

編集部 ちゃーちゃんさんは「産休・育休中のやりくり」も不安に感じているようです。気をつけておくべきポイントはどこでしょうか?

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