取材は2日、パンクラスの計量が行われたクロスポイント吉祥寺で行われた。吉祥寺の街をバックに。同じ過ちを犯さないで、再び世界の舞台で活躍してほしい (C)MMAPLANET

写真拡大

10月9日、サンパウロ郊外のバルエリで開催されたUFC Fight Night29でマイク・ピアースと対戦。試合開始から僅か31秒でヒールフックでタップを奪ったホジマール・トキーニョだったが、そのタップ後も技を解かなかったことが原因でUFCを解雇されてしまった。

そのトキーニョが、11月3日のパンクラスで戦ったチーム・ノゲイラ勢=チアゴ・ジャンボ&マウリシオ・ヘイスのセコンドとして来日をしていた。格闘技は反則を犯さないという性善説をもって臨まないと成り立たないスポーツだ。トキーニョの行為は危険極まりないものであると同時に、処分だけでなくしっかりと状況を検証する必要もある。

トキーニョだけでなく、このような行為が2度と行われないよう、そしてトキーニョの再出発と新たな成功を願いインタビューを試みた。
Special Thanks to Mr. Pedro Henrique Enoshita

――今回、突然の来日にメディアも関係者も驚いているのですが、パンクラスで戦うチアゴ・ジャンボとマウリシオ・ヘイスのセコンドとして日本にやってきたのですね。

「そうだよ。肩をケガしていて一緒に動くことはできないんだけど、減量や試合の手伝いをするためにやってきた。日本では色んな人が優しく声を掛けてくれて本当に嬉しい。こんなに街が綺麗で、車の運転のマナーが良い国だと思っていなかった。ブラジルのドライブは、酷いことになっているからね。日本でもぜひ、試合をしたい。PRIDEの頃から、日本に来るのが夢だったんだ」

――では、トキーニョの所属はBTTではなく、チーム・ノゲイラなのですね。

「そう、チーム・ノゲイラで練習するようになって1年になる。BTTは機能しなくなったんだ」

――なるほど。では、本題に話を移させてください。10月9日のUFN29、マイク・ピアース戦でヒールフックをタップ後も離さず、UFCを解雇されてしまいました。まず、その瞬間のこととは別にUFCからリリースの知らせを受けたとき、どんな気持ちになったかを教えてください。

「UFCからの連絡でなく、友人がインターネットで見たって連絡をくれたんだ。ビックリした。次の試合のために、どんなトレーニングをしようかと考えている時に、UFCをクビになるって聞いたんだ。マネージャーから連絡があったのは、それから3時間後だった。マネージャーも驚いていたけど、もう決まったことだし。これからまた他で試合に勝って、もう一度UFCに出たいと思う」

――そもそも、なぜあの場面で技を解かなかったのですか。あれだけヒールフックを仕掛けるのが上手いトキーニョですから、その危険性も十分に分かっていると自分などは思うのですが。

「もちろん、ヒールフックがどんな技が分かっているよ。まず、タップをさせるために技を掛ける。そして、タップしてもレフェリーのストップまでは技は離さない。以前、BTTの選手の試合で相手がタップをしたから技を解いたら、レフェリーが見落として試合が続いたことがあったんだ。だから、レフェリーがストップを懸けるまで技を続けようと、BTT時代にムリーロ・ブスタマンチと決めたんだ」

――ただ、ピアース戦ではレフェリーが間に入ってもトキーニョは技を解きませんでした。最後にピアースはレフェリーの体を叩いています。そしてトキーニョは2010年3月のトマシュ・ドルヴァル戦でタップ後に技を解かなかったとして、ネヴァダ州アスレチックコミッションから90日間の出場停止処分を受けた前科がありました。

「う〜ん、試合開始直後というのは凄くテンションが上がっていて、ちょっと気持ちが入りすぎてしまうことがあるんだ。これが2Rや3Rなら、ああいうことは絶対に起らない。傷つけるために戦っているわけじゃないんだ。相手に勝つために技を仕掛けている。最初の仕掛けを逃げられたから、2度目のチャンスは絶対に極めようと夢中になりすぎた。