本誌8月22・29日合併号で報じた通り、『笑っていいとも!』(フジテレビ)が終焉を迎える。10月22日の生放送終了間際、司会のタモリ(68)が来年3月で同番組が打ち切りになることを公表したのだ。
 実は、今回の電撃打ち切り発表にはタモリ一流の抗議と皮肉、そして愛が込められていたという。
 「某放送作家はタモリの最後っ屁だと話していた。タモリは今回の番組打ち切りに完全に納得したわけではない。かなりの不満を抱えたまま番組を去るということ。しばらくはフジテレビの番組に出演することもないのでは」(テレビ制作会社関係者)

 確かに、先の番組打ち切り発表は唐突感を否めない。木曜レギュラーである笑福亭鶴瓶が火曜日の放送終了間際に登場して、タモリに「幕引き」を語らせる…。観客も共演者も明らかに驚きのリアクションを取っていた。
 「普通、テレビ界で番組を打ち切る際のルールは1カ月前に公表する。スポンサーには早くて3カ月前。いずれにせよ、半年前なんてかなり異例。しかも。32年も続く長寿番組をあんな中途半端な形で打ち切りを発表すること自体が珍しい」(テレビ関係者)

 現にフジ編成部と営業局は今回の対応に追われているという。
 「ほとんどの共演者も打ち切りを知らされていなかった。それよりもヤバいのは営業でしょう。今回の打ち切り話をスポンサーの大半が番組で知ったんです。もちろん、広告出稿する際に打ち切り話は一切聞かされていない。百歩譲ってあと半年で番組が終了するとわかっていれば、大半のスポンサーは出稿しない。打ち切りまで半年近くもあるのに随分ズサンな対応なんです。視聴率が低迷し、スポットの売り上げが激減するフジはますます苦境に立たされますよ」(消息筋)

 では、タモリは前代未聞ともいう形で打ち切り&降板を公表したのか? 巷間囁かれているネックは、タモリの高額ギャラ。タモリのギャラは年間5億円は下らないと、もっぱら。
 「1本当たり200万円。しかし、最近は視聴率で日本テレビの『ヒルナンデス!』に惨敗。24年連続で民放同時間帯のトップを守っていたが、ここ3年は'11年が平均視聴率7.2%、'12年が6.5%、'13年(10月21日まで)が6.3%と、ゆるやかに下降している。代わって『ヒルナンデス!』は平均して7〜8%台をキープ。いい時は二桁に達する。タモリの神通力も切れていた」(番組関係者)

 だとしたらギャラをめぐって揉めていたのか?
 「答えはノー。タモリ側は『ギャラは言い値で構わない』と10年も前から申し送りをしているんです。もちろん、値下げしてくれと頼まれれば簡単に応じていたはず」(放送作家)