投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が、11月4日〜11月8日のドル・円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル・円は、米国10月の雇用統計が悪化するとの警戒感から上げ渋る展開が予想される。米国の政府機関の一部閉鎖(10月1-16日)を受けて、米国第4四半期の景気減速懸念が高まっていることで、米国連邦準備理事会(FRB)のテーパリング(量的緩和縮小)は来年3月以降に先送りされるとの見方が強まっている。

 しかしながら、米国10月の雇用統計が予想通りだった場合は、米国11月の雇用統計の数字次第では、12月の連邦公開市場委員会(FOMC)でのテーパリングの可能性が払拭されないことで、ドル・円は下げ渋る展開が予想される。

【米国10月の雇用統計】(8日)
 米国10月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比+12.5万人(9月+14.8万人)、失業率は7.3%(9月7.2%)と予想されている。米国10月の雇用統計(調査対象週10月6-12日)は、10月1-16日の米国の政府機関の一部閉鎖を受けて悪化することが懸念されており、ネガティブ・サプライズに警戒する展開となる。
 
【中央委員会第3回全体会議(三中全会)】)(9-12日)
 中国の財政・税制改革などが協議される見込みになっており、中国の景気刺激策も期待できることでリスク選好要因となる。中国人民銀行による金融引締め観測が高まっており、リスク回避の円買い圧力が高まることで、ドル・円の上値は限定的と予想される。

【欧州・英国の金融政策に要注目】(7日)
 欧州中央銀行定例理事会では、ディスインフレ懸念が高まっていることで、追加緩和策が高まっており、ユーロ売り・円買い要因となる。イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会では、利上げ観測が高まっていることで、ポンド買い・円売り要因となる。

 11月4日-8日に発表予定の主要経済指標のポイントは次の通り。

○(米)10月ISM非製造業景況指数− 5日(火曜日)日本時間6日午前0時発表
・予想は、54.0
 同指標の9月内訳で、先行性のある「新規受注」DIは59.5←8月60.5と鈍化。「在庫」DIは低下、「受注残」DIは横ばい。新規受注の減少を考慮すると市場予想は妥当か。

○(米)7-9月期国内総生産速報値− 7日(木)日本時間午後10時30分発表
・予想は、前期比年率+1.9%
 参考指標となる4-6月期実質国内総生産確定値は、前期比+2.5%。個人消費は+1.8%で改定値と同じ伸びとなったが、住宅投資と国内最終需要は改定値から上方修正されている。個人消費や住宅投資の動向次第だが、成長率はやや鈍化する見込み。

○(米)10月雇用統計− 8日(金)日本時間午後10時30分発表
・予想は、非農業部門雇用者数は+12.5万人、失業率は7.3%
 調査対象期間の10月12日を含む週の新規失業保険申請件数は35.8万件←9月30.9万件、失業保険受給総数は287.4万件←9月282.3万件でいずれも増加している。他の雇用関連指標の発表を待つ必要があるが、非農業部門雇用者増加数は9月の+14.8万人を下回る可能性が高いとみられる。

○(米)11月ミシガン大学消費者信頼感指数速報− 8日(金)日本時間午後11時55分
発表
・予想は、74.2
 10月確報値は73.2←速報値75.2と下方修正。ダウ平均はやや底堅い動きを見せたが、10月の消費者信頼感指数は71.2で9月実績の80.2から急低下しており、予想を下回る可能性がある。

 主な発表予定は、6日(水):(米)前週分MBA住宅ローン申請指数、(米)9月景気先行指数、8日(金):(米)9月コアPCE

【予想レンジ】
・ドル・円95円00銭-100円00銭