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ドワンゴは10月31日、年末年始にニコニコ生放送で「ラスボス小林幸子による年越しライブ&カウントダウン」を放送することを発表した。放送では、東京・六本木のニコファーレにリアルとバーチャルを融合させた「幸子城」を建設し、ネットで人気の海洋生物・ダイオウグソクムシも出演する。

発表会に登壇したドワンゴ取締役・夏野剛氏は、まずニコニコ動画がこれまで年末年始に行ってきた企画を発表した。

それによると、2007年、2008年には「年越しエンドロール」としてニコニコ動画のスタッフの名前をエンドロールで放送。2009年は「ゆくニコくるニコ」と題して、運営陣が出演しての生放送で年越しを行った。2010年には「ニコニ紅白」でニコニコ動画の人気歌ってみたアーティストが出演、2011年には「ニコニコ大忘年会 in ニコファーレ」というイベントが開催されている。

少しずつ規模を大きくしてきたニコニコ動画の年越しイベントだが、昨年末はついに歌手・小林幸子がVTRで出演し、ニコニコ動画ユーザーを驚かせた。

そして2013年末、再び小林幸子が出演する。それもVTRではなく生出演して「年越しライブ&カウントダウン」を行うという。また、ネットで人気となっている海洋生物・ダイオウグソクムシが鳥羽水族館協力のもと登場し、オープニングアクトを飾る。夏野氏曰く、「小林幸子さんとダイオウグソクムシという、2大スターによる夢の競演」とのことだ。

そもそもなぜ小林幸子がこれほどニコニコ動画に積極的に出演するのか。それには小林幸子とネットユーザーの関わりから説明しなければならない。

もともと小林幸子はネットの一部で、紅白歌合戦で披露していた派手な衣装から、ゲームになぞらえて「ラスボス」と呼ばれていた。そんな折、小林幸子は2012年10月22日、ニコニコ生放送に初出演を果たす。このとき、ニコ生に「ラスボス」というコメントが大量に流れ、ネットでの呼び名が本人の知るところになったのだ。

この「ラスボス」という呼称を小林幸子はいたく気に入り、2カ月後の2012年12月31日にはニコニコ年末番組の「ニコニコ大忘年会」に映像で特別出演を果たしたのだった。

ここから小林幸子とニコニコ動画はさらにつながりを深めていく。2013年4月27日、幕張メッセで開催された「ニコニコ超パーティーII」に小林幸子が出演。過去の紅白歌合戦で披露した衣装を再び身にまとい、ニコニコ動画ユーザーに再び鮮烈な印象を残した。

2013年9月6日には、小林幸子自ら「歌ってみた」に動画を投稿。これが大きな話題となり、動画はニコニコ史上最速で100万再生を突破、現在は140万再生に達するなど大ヒットとなった。

「この一年、小林幸子さんがネットでラスボスとして君臨していく様子を見てきた」とは夏野氏の弁だが、たしかに小林幸子は2013年のニコニコ動画の主役の一人だったと言えそうだ。こうしたムーブメントは小林幸子の本来の歌手活動にも好影響を与えているようで、「(ニコニコ動画に出演するようになって以来)ファンクラブにも10代の若者が増えて、コンサートでも演歌を聴きにきたのとは違う感じのお客さんが増えた」のだという。

そんな小林幸子を迎えて、ニコニコ動画では年末年始、ニコファーレにて「小林幸子の衣装を建設する」企画を行う。衣装なのに"建設"とは不思議な日本語の使い方だが、小林幸子の場合はこれで正しい言葉遣いであることは言うまでもない。

建設する衣装のコンセプトは「幸子城」だ。ニコファーレは生放送時に、バーチャル映像を放送映像に重ねて表示できる仕組みを持つが、今回はそれを応用。会場でリアルに建設したものにバーチャル映像を重ねて、放送を見ているだけではどこからがバーチャルなのかわからない精度で幸子城をつくり上げるという。

イメージ図も公開されたが、かなり巨大で派手な建物で、まさに「ラスボス」が君臨する「ラストダンジョン」にふさわしい。

発表会の後半には、「建物を建設するのだから」ということで、神主を呼んでの地鎮祭が執り行われた。ニコニコ超会議のニコニコ超神社ではカタコトの日本語で話す外国人神主が登場するなどおふざけモードだったが、今回の地鎮祭はまじめそのもの。会場に集まった記者・関係者を巻き込んで淡々と進んでいく地鎮祭に、コメントでは「笑うだろこれw」「こんなシュールな映像w」「盛大なネタだなぁw」といった総ツッコミが寄せられていた。

地鎮祭終了後、小林幸子には記者陣から今年の紅白歌合戦に関する質問が飛び交ったが、これについては小林幸子自身も「衣装は考えてはいますが、(紅白出場は)どうなるかわかりませんから」と明言を避けていた。ちなみに夏野氏によれば、「ニコファーレは紅白歌合戦の会場から比較的近いので、出場した後に大急ぎで移動すれば年越しの瞬間にも間に合う」のだという。

今年芸能生活50周年を迎えた小林幸子。「新しいことに挑戦したい」という抱負をニコニコ動画で実現した形となったが、「ニコニコ動画の皆さん、スタッフの皆さんにお会いできて、コラボさせていただいたことはすごくうれしい」と顔をほころばせた。

(山田井ユウキ)