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通勤通学、帰宅、遊びにと、電車が目的地に着いたら普通は駅の外に出ますが、関係者以外は一歩も外に出られない駅が神奈川県・鶴見にあります。関東の駅100選にも入り、鉄道マニアをはじめ一部の間では有名なJR鶴見線「海芝浦」駅です。

海芝浦駅は、ホームの目の前が海で、奥には横浜ベイブリッジも見えます。東京にもゆりかもめ沿線をはじめ海の見える駅は多くありますが、ここまで目の前が海な駅はありません。ホームの柵を超えれば、そこは海です。

鶴見は工業国家日本を支える京浜工業地帯のルーツとなった街です。鶴見線は鶴見駅から工場に行く従業員の足となる電車で、途中駅まではまだ住宅もありますが、海沿いになるに従い車窓から見える景色は大型工場ばかりになってきます。櫛のように分岐している鶴見線の終点のひとつ、海芝浦駅は株式会社東芝の工場が直結しており、駅の外に出られるのは東芝関係者だけです。ですが変わったロケーションと絶景が口コミを呼び、観光に訪れる人が増えたことから、東芝の計らいで平成18年にホーム横に関係者でなくとも入れる「海芝公園」が設置されました。ベンチに座り、海や遠くに広がる工場地帯を見ながら潮風に吹かれていると、東京からほど近い距離ながら旅情を味わえ、気分転換したいときには最適です。

ただ、海芝浦に行くときに注意したいのが電車時刻です。
工場従業員のための路線なので、首都圏とは思えないほど本数が少なく、特に日中は1時間以上待つことも珍しくありません。海芝公園でくつろぐときは帰りの電車時間のチェックをお忘れなく。乗る電車にもよりますが本数の少なさから海芝浦駅の停車時間は長く、乗った電車の折り返しでそのまま帰る人も多く見られます。取材時は海芝浦に約14分停車していました。

鶴見から海芝浦に行くときも気をつけましょう。鶴見線は途中で分岐しており、終点は海芝浦以外に扇町、大川があります。また、分岐前の弁天橋止まりの電車も多くあり、次の電車を待てばいいやと気楽に考えていると時間帯によっては1時間以上待ちぼうけになる可能性もあります。乗り換え案内を使い、事前に調査することをお勧めします。

時間には注意が必要ですが、乗り換えがスムーズにいけば東京駅から約40分で、ホームを降りた瞬間から日常とはかけ離れた風景が広がるお勧めのスポットです。なお、海芝浦駅に売店はありませんので飲み物などは事前に用意しましょう。

文・石徹白未亜