全米で大ヒットを記録中でオスカー大本命と言われる衝撃作『ゼロ・グラビティ』。日本では12月13日(金)より公開となる/[c]2013 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.

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年末も近づき、早くも映画界は2014年3月2日に開催される第86回アカデミー賞の噂で持ち切りだが、2014年1月16日のノミネート発表を前に、indiewire.com、goldderby.comなど業界関係者の分析による、カテゴリー別に業界予測をまとめてみた。

【写真を見る】ベン・スティラーが監督・主演を務める『LIFE!』は14年3月日本公開/[c]2013 Twentieth Century Fox

通常は、10作品選ばれる作品賞の最有力候補が現時点で絞られるのは時期尚早だが、今年は既に現在全米公開中の、スティーヴ・マックイーン監督作で、トロント国際映画祭で最高作品賞を受賞した『12 Years a Slave』と、公開から3週連続で全米トップに輝いたアルフォンソ・キュアロン監督作『ゼロ・グラビティ』の一騎打ちと言われている。

indiewire.comは早くから『アバター』VS『ハート・ロッカー』(共に09)、『ソーシャル・ネットワーク』VS『英国王のスピーチ』(共に10)、『ヒューゴの不思議な発明』VS『アーティスト』(共に11)、『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』VS『アルゴ』(共に12)と、大作&ヒット作対インディペンデント系低予算映画の一騎打ちを予想し、結果的に各年とも2作品が争った結果、すべて後者が受賞を収めてきた背景があるが、今年もその傾向が続くならば、『12 Years a Slave』が最有力ということになる。いずれにしても、この2作品は、賞レースのノミネートに漏れることはなさそうだ。

追ってノミネートがほぼ確実視されているのが、ポール・グリーングラス監督作『キャプテン・フィリップス』、コーエン兄弟監督作『Inside Llewyn Davis』、近年のノミネート常連デヴィッド・O・ラッセル監督作『アメリカン・ハッスル』、リー・ダニエルズ監督作『大統領の執事の涙』、アレクサンダー・ペイン監督作『Nebraska』、マーティン・スコセッシ監督作『ウルフ・オブ・ウォールストリート』など。

その他には、ウディ・アレン監督作『ブルージャスミン』、ジョン・ウェルズ監督作『August: Osage County』、ジョン・リー・ハンコック監督作『ウォルト・ディズニーの約束』、J・C・チャンダー監督作『All Is Lost』、スティーヴン・フリアーズ監督作『あなたを抱きしめる日まで』、サンダンス映画祭でグランプリを受賞したライアン・クーグラー監督作『Fruitvale Station』、ロン・ハワード監督作『ラッシュ プライドと友情』、スパイク・ジョーンズ監督作『HER』、ジャン=マルク・ヴァレ監督作『ダラス・バイヤーズクラブ』、ニコール・ホロフセナー監督作『Enough Said』、第66回カンヌ国際映画祭パルム・ドール賞受賞作で、アブデラティフ・ケシシュ監督作『アデル、ブルーは熱い色』、そしてコメディでは唯一ベン・スティラー監督作『LIFE!』あたりが、残りの枠を争うことになりそうだ。

アニメでは、『クルードさんちのはじめての冒険』を候補に挙げる批評家もいるが、パワーは今一つ。一方で、『風立ちぬ』は作品賞の候補には名を連ねていないが、長編アニメーション部門では、最有力候補と予想されているようだ。また2年前に外国語映画賞を受賞した『離別』(11)でメガホンをとったアスガル・ファルハーディー監督作『The Past』が、現在のところ、今年の外国語作品賞の最有力候補と言われている。

なお、ジョージ・クルーニーが監督した第2次世界大戦が舞台のドラマ『ミケランジェロ・プロジェクト』は、当初12月18日全米公開が決まっており、監督、作品賞などでのノミネートが予想されていたが、プロデューサー側が特殊効果の手直しに時間を要することを理由に公開延期を要請。米国内の配給元であるソニーが、正式に2014年公開への延期を決定したため、今年のオスカーレースから外れることになったとハリウッド・レポーター誌が報じており、有力候補がひとつリストから削除されることになった。【NY在住/JUNKO】