「自分の演出家・監督人生にとって一番の結果」と語る堤監督

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2010年にTVドラマとして放送され、その後スペシャルドラマ化、映画化されるなど一躍人気シリーズとなった「SPEC」。10月31日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで“イッキミ上映会”と題されたイベントで『劇場版 SPEC 天』(12)の復習上映と『劇場版SPEC〜結〜漸ノ篇』(公開中)の日本最速上映が行われ、2作の合間にシリーズを手掛けた堤幸彦監督、プロデューサーの植田博樹、今井夏木が登壇。平日の深夜にも関わらず集結した約250人の熱いファンの前で、制作の裏話などに花を咲かせた。

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TVシリーズからタッグを組み「SPEC」の世界観を生み出してきた3人。植田が「深夜に人が集まるのかっていう不安もあったんですが、みなさんありがとうございます。『天』と『結』を続けて観るっていうのはいい機会だと思いますので、みなさんに叩かれる前にとっとと帰ろうと思います(笑)」と挨拶すると、堤監督はいきなり脱線し、イベントの司会進行を務めたTBSアナウンサー高野貴裕をイジる。「なんでそんなキリっとした顔をされてるんですか? 理髪店に貼ってある写真みたいな顔だね(笑)」と会場を沸かせた。

その後、3人は会場に寄せられた質問に答えていった。「将来、映画やドラマを作りたいのですが、どうやったら作れますか?」という質問に堤監督は「どうやったら作れるか? なりたければ、明日から監督になれますよ。そういうテクノロジーの時代です」と珍しく(?)真面目に回答。「一生に1本は我々よりも絶対にいい映画を作れる時代なんですよ。ですから頑張ってください」とエールを送った。

「SPEC」でのお気に入りキャラを聞かれた植田は「僕は一十一(ニノマエジュウイチ)ですね。時間を止めるっていう能力を最初に思いついたんですよ。『ジョジョの奇妙な冒険』じゃないかって叩かれましたけど(笑)。ジョジョとは違うんです。あっちは磁石でしょ?それに代わるものがあれば、時間を止める能力があってもいいのではと考えたんです」とシリーズのストーリーができる以前に、一(にのまえ)のキャラクターが誕生していたことを明かした。

また、「次に3人が集まるとすれば、どんな物語になるのか?」という質問から話題は「SPEC」の誕生秘話に。「視聴率的に敗北した、あるドラマ作品が終わった時、植田さんと温泉に行ったんですよ。2人で露天風呂に浸かりながら、『ケイゾク』をやろうっていう話になった。2人とも素っ裸で(笑)」と堤監督がコメントすると、植田から「『ケイゾク2』として露天風呂から『SPEC』は始まったんですよ。『SPEC』がすべて終わって、また温泉に浸かる時、何かが動き出すかもしれませんね」と、今後の展開も期待できる発言も飛び出した。

植田が「おそらく2週間後ぐらいに『公開がちょっと伸びます』っていう発表が出ると思います(笑)」と冗談交じりに危惧するのは、11月29日(金)公開の『劇場版SPEC〜結〜爻ノ篇』がまだ完成していないこと。これに対し、堤監督は「でも大丈夫です。絶対間に合わせます!」と力強く宣言。「自分がこんなこものを作ったのかっていうぐらいヤバいですよ。いい意味でヤバいです」と現時点の仕上がりにもかなり満足しているようだった。

最後に、今井が「堤監督と植田さんの才能のぶつかり合いによる化学反応」がシリーズの魅力だとまとめ、「今回の『SPEC』は邦画では観たことのないレベルになっていると思います」とアピール。堤監督が「自分の演出家・監督人生にとって一番の結果を出せたのではと思います」と語り、拍手喝采に包まれるなか、「SPEC」熱の盛り上がりを実感できるイベントを締めくくった。【取材・文/トライワークス】