東京オリンピック決定で盛り上がり、日経平均は今年の高値1万5942円に向けて上昇中!建設を筆頭にオリンピック関連株が好調だが、もちろん上がる株はほかにも多数ある。今月も材料満載のとっておき銘柄をお届け!

小売業や外食事業といった個人消費関連企業は、景気回復が進むにつれて業績向上が鮮明になっていくと予想される。ただ、デフレからインフレへと経済の流れが変わりつつあり、不採算店舗の閉鎖や低価格競争で利益を出す企業よりも、積極出店による拡大経営を志向する企業のほうが業績も株価も勢いを増しそうだ。

9月には4〜6月期のGDP(国内総生産)が年率3・8%増に上方修正されたほか、景気の先行指標とされる設備投資もプラスに転換した。消費者物価指数も脱デフレの流れを裏づけるようにマイナス幅を縮小しており、個人消費が上向く条件は着実に整いつつある。

今夏までは個人消費回復のニュースといえば、百貨店での高級ブランド品の売れ行き好調や都市部の豪華マンション完売など、富裕層が主役の話題ばかりだった。しかし総務省の毎月勤労統計では、労働時間や現金給与総額の回復がうかがえるようになった。非正規雇用が中心だが、雇用者数が増えて失業率も低下しており、「大幅改善には遠いが、お先真っ暗だった昨年の今ごろよりはいい」と実感するサラリーマンが多いのではないだろうか。

今後もこの流れが続くとすれば、今冬のボーナス時期を境に消費回復がより鮮明になってくるだろう。小売業の株を買うタイミングとしては12月の月次統計が出てくる前、つまり年内ということになる。

富裕層以外にも消費拡大の波が広がるとすれば、恩恵はこれまでの節約・低価格トレンドで苦戦してきた業種に及ぶ。

また、不採算部門の整理など縮小方向で利益を維持してきた企業が拡大に舵を切るには時間がかかる。狙い目は、積極出店を続けて、少なくとも売上高だけは増やしてきた企業だろう。この手の企業は、景気が上向けば売上高がさらに伸び、世の中の消費ニーズの拡大を全身で受け止めるようにして利益を増やせる。左上の表には積極出店系の5銘柄を並べた。消費税増税前の駆け込み需要なしでも、伸びそうな銘柄だ。

金融環境が落ち着いているため、有利子負債がやや多くても株価の足どりにはあまり影響しない。ただ、長期保有を考えると、借金の少ない企業のほうがすぐに増配してくれることも思い出してほしい。

買い物需要アップで盛り上がる5銘柄

【ユナイテッド・アローズ(東1・7606)】4135円(100株)
手の届く範囲内での高めの価格帯を狙った商品戦略に定評がある。消費拡大の指標的な銘柄でもある。

【ジェイグループホールディングス(東マ・3063)】494円(100株)
居酒屋や結婚式場を展開し、新事業のパンケーキ専門店も絶好調。増資が完了し、攻めの経営が続く。

【ハピネス・アンド・ディ(JQ・3174)】1119円(100株)
宝飾品やバッグなど、女性客をターゲットにしたギフト商品を販売。景気好転の影響が大きく出る業態だ。

【ニトリホールディングス(東1・9843)】8730円(50株)
春には円安による打撃が懸念されたが、株価はむしろ堅調だ。国内の出店攻勢に加え、米国にも初出店。

【きちり(東2・3082)】997円(100株)
女性向け居酒屋「きちり」を展開し、「タニタ食堂」運営も受託。地元の関西から関東エリアへ急速に浸透中だ。

※株価は2013年10月9日現在。東マ=東証マザーズ、JQ=ジャスダック。

この記事は「WEBネットマネー2013年12月号」に掲載されたものです。