東京オリンピック決定で盛り上がり、日経平均は今年の高値1万5942円に向けて上昇中!建設を筆頭にオリンピック関連株が好調だが、もちろん上がる株はほかにも多数ある。今月も材料満載のとっておき銘柄をお届け!

ホンダの主力量販車種の「フィット」が6年ぶりにフルモデルチェンジされて、この9月に発売された。発売から11日間で月間販売目標1万5000台の約2・7倍にあたる4万台の累計受注を獲得した。

前評判通りの好スタートだが、相場的にも注目された理由は「累計4万台のうち7割をHV(ハイブリッド)タイプが占めたこと」(自動車アナリスト)にあるという。国内自動車市場はトヨタ自動車のHV車「プリウス」と「アクア」が牽引し、一人勝ちの状態が続いてきた。月間新車販売ランキングでも、プリウスとアクアが絶えずトップを争う展開になって久しい。しかし新型フィットは、トヨタを上回る世界最高の燃費効率を達成するとともに、価格はアクアよりも控えめ。もちろん走行性能も問題なく、今後、新型フィットがトップを取るのは間違いないとされている。いわば、トヨタの牙城でもあるHV市場をホンダが切り崩しにかかるわけだ。ホンダは2009年にHV専用車の「インサイト」を発売したが、直後にトヨタが3代目プリウスを発売し、完敗した苦い経験があるだけに、今回は全社的にモチベーションが高い様子。ちなみにトヨタの4代目プリウスの登場は2015年の予定で、今後2年間はフィットの優位が続くと見込まれている。

新型フィットにはアイドリングストップシステムも標準搭載されているほか、減速時のエネルギー回生システムが新採用され、ブレーキシステムが大幅に改良された。関連銘柄としてはブレーキシステムの中核企業である日信工業が筆頭で、「ホンダ関連」としてのメリット享受が期待される。ダークホースは、HV用電動モーターの回転部となる「モーターコア関連」。トヨタのHVは三井ハイテックが一手に担っているが、フィットのモーターコアは、ホンダとの間に資本関係も認められない黒田精工が受注した。東証2部の黒田精工はここ数年、業績の低迷で株価が低位に甘んじてきただけに起死回生の材料となりそうだ。

新型フィット発売で爆上げする5銘柄

【日信工業(東1・7230)】1749円(100株)
ホンダ系ブレーキ大手。「回生協調ブレーキ」と呼ばれる高付加価値ブレーキを手がけ、フィットにも供給。

【ジーエス・ユアサコーポレーション(東1・6674)】614円(1000株)
新型フィットHV動力用にリチウムイオン電池搭載。ホンダとの合弁企業は今3月期に営業黒字転換の見込みだ。

【日本ケミコン(東1・6997)】453円(1000株)
マツダで採用された減速エネルギーを蓄える電気二重層キャパシターが新型フィットで採用され、取引先拡大。

【ニッポン高度紙工業(JQ・3891)】1218円(100株)
電気二重層キャパシターのセパレーターで世界的に高シェアを持つ。今3月期業績は赤字脱却のV字回復。

【新電元工業(東1・6844)】664円(1000株)
ホンダ系でパワー半導体を手がける最高益更新企業。8月に中間期業績を大幅な増額修正したが、通期は未定とした。

※株価は2013年10月8日現在。

この記事は「WEBネットマネー2013年12月号」に掲載されたものです。