俳優コリン・ファレル/Colin Farrell

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[シネママニエラ]ハリウッドで活躍中のアイルランド俳優コリン・ファレルが、主演するサスペンス映画『デッドマン・ダウン』についてインタビューに応じた。『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』のニールス・アルデン・オプレヴ監督がメガホンを執った本作。「俳優として、監督に抱きたいのは信頼感だ」というコリンの持論を満足させてくれるコラボレーションだったようだ。

――本作へ出演を決めた理由は何でしょうか?

コリン・ファレル:脚本に魅力を感じたのさ。僕は最近映画で6〜7回刑事役を演じ、数回ギャング役を演じている。出演映画を選ぶ時、そういう世界に引き付けられるのだと思う。危険な掛け率が高い世界だ。でも僕は、銃やギャングや法律破りやアクションシークエンスだけの映画に何度も携わるのは嫌だった。ところが、この脚本を読んでみてもギャング映画やアクション映画に関わっている気がしなかったんだ。それは、この物語の核心が(僕が演じた)ヴィクターとノオミ(・ラパスが演じた)ベアトリスの関係にあったからだ。キャラクターたちや描かれる因習、住環境も面白い。二人が必然的に近づくような距離感と二人の関係が始まる時のある種の覗き見主義的な要素にも興味をそそられた。そこには僕の好きなヒッチコック的な要素があったんだ。

――では「物語の核」となる二人の関係性について、どのように受け止めたのでしょうか。

コリン・ファレル:この映画はニューヨークの犯罪社会が舞台背景になっているが、その中にあるラブストーリーが強烈でとても深いものを感じた。アクションシークエンスはかなり複雑で楽しめるものに仕上がっている。でも僕にとっては、ヴィクターとベアトリスのラブストーリーが軸で、物語の中で最も興味をそそられる部分だった。二人は修復できないほど傷ついていて、その結果、互いの人生に関わり、互いに癒されるチャンスを与えようとする。ある時、ベアトリスがタッパーの容器に食べ物を入れて、ヴィクターの部屋を訪れるシーンがある。そこで彼女の母親が彼のために料理したと告げる。ヴィクターは2年以上、家庭で調理された食事を食べていなかったから、そのシーンでヴィクターとベアトリスの間に異なる進展があったことがわかるんだよ。

――ご自身が演じられたヴィクターについてお話ください。

コリン・ファレル:コリン・ファレル:物語の前提として、ヴィクターはハンガリーからの移民で、エンジニアとしての訓練を受け、7年前にニューヨークに来たことになっている。彼も世界中からやってくる大勢の人たち同様、より良い生活、より良いチャンスを求めて アメリカにやってきた。ヴィクターは喜びの原因となるもの――映画にも行かないし、音楽も聴かない――全て意識的に取り除いたような人生を送っている。だからこそ、初めてベアトリスとイザベル・ユペール演じる(ベアトリスの)母親が住んでいるアパートを彼が訪れた時、慈愛のある環境だと感じる。でもそれは彼が心地良さを感じるものではなかった。彼の人生に用意された時間でも場所でもない。でもそんな感覚が、人の行動や、僕たちが自分の周りの視覚、音、匂い、触れ合う世界を見る感覚に影響を及ぼす。それが彼のさらけ出したくない部分を開かせていくんだよ。

――現場でのニールス・アルデン・オプレヴ監督はいかがでしたか?

コリン・ファレル:脚本を読んだあとにニールスが監督することを聞いた。『ミレニアム ドラゴ ン・タトゥーの女』は観ていたし、監督の別の映画『We Shall Overcome』も観た。美しい映画だが、映画のジャンルで言えば、2作品は正反対のジャンルだった。だからニールスならどんな題材でもうまくやれると思ったし、彼と一緒に仕事ができることを本当に楽しみにしていた。実際に仕事をしてみて、ニールスはすごいと思ったよ。本当に賢い人だし、素晴らしい監督だ。それに容赦ない。早い段階から彼と簡単明瞭なリズムを作れた。彼はいつも陽気だけど厳しいし、妥協もしない。俳優として監督に抱きたいのは、信頼感だ。完全に満足するまで、決してそのシーンから動こうとしないニールスを僕は信頼した。そして自分に問いかけた、『どうすれば彼は満足するのか? それは僕の満足と同じなのか?』とね。

こちらのコリン・ファレル『デッドマン・ダウン』インタビュー 続きはシネママニエラにて

南樹里のシネママニエラ

原題=Dead Man Down
日本公開=2013年10月26日
配給=プレシディオ
公式サイト=http://deadmandown.jp/
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