「第9回酒飲み書店員大賞」は宮木あや子さんの「セレモニー黒真珠」

写真拡大

本を読むことはもちろん、本を売ることはもっと愛し、そしてその次に“お酒が好きな”千葉周辺の書店員と出版営業が集まり、売り出したい1冊をコンペで決定する『第9回 酒飲み書店員大賞』が今年も発表された。

【関連:冲方丁最新作「はなとゆめ」−遠田志帆イラストの美しすぎるPVが話題】

「セレモニー黒真珠」PR


「なにそれ素敵な賞!」と思わず叫びたくなる気持ちは抑えつつ、今年の大賞受賞作を紹介したい。
今年大賞に選ばれたのは宮木あや子さんの『セレモニー黒真珠』(MF文庫ダ・ヴィンチ/552円税込)。

作者の宮木さんは、1976年神奈川県生まれ。2006年『花宵道中』で第5回「女による女のためのR-18文学賞」大賞と読者賞をW受賞しデビュー。著書に『雨の塔』『群青』(長澤まさみ主演で映画化)『野良女』『春狂い』『ガラシャ』などがある。

今回大賞に選ばれた作品では、小さな町の葬儀屋「セレモニー黒真珠」を舞台に、シッカリしすぎなアラサー女子・笹島、喪服が異常に似合う銀縁メガネ男子・木崎、どこかワケあり気な新人ハケン女子・妹尾の3人を中心に、時にコミカルにラブコメ要素も交え描いている。そして最後には読み手が号泣させられる場面も……。

実はこの作品、記者も読んだことがある。読み進めるうち、いつのまにか完全に取り込まれ、途中「読み終わりたくない」という気持ちに久しぶりにさせられた。結果、最後まで読んで涙ぐんだわけだけど……。

今回大賞を受賞した『セレモニー黒真珠』。読む際の注意事項だが、途中読み手がニヤニヤさせられたり、涙ぐんでしまう場面がある。そのため、通勤電車などの人前は避け、夜じっくり酒でもすすりつつ、一人の時間でのんびりゆっくり読むことをお勧めしたい。

(文:宮崎美和子)