投資でゲットしたリターンが非課税になるNISAの正式な申し込み受け付けが開始秒読み! 日本でも長期投資を浸透させることを目的とした制度なので、投信の運用にもうってつけの口座だ。いくつかの注意点があるので、それらをきちんと把握したうえで節税投資を実践しよう。


さて、ここまではNISA口座で投信を運用する際の注意点などについて述べてきたが、読者が最も知りたいのは、さらにその先の話だろう。そう、「結局のところ、どんな商品を選ぶのがベストか?」についてのポイントだ。

「リスクが高くてもいいから、徹底的にハイリターンを追求したい」という人なら、アクティブ型の株式投信が選択肢に入ってくるだろう。ただし、アクティブ型投信には販売手数料や信託報酬が高めの設定のものが少なくないし、個々の商品ごとに運用の巧拙にも違いがあるので、過去の実績を精査する必要がある。

その点、「市場の平均的なパフォーマンスで十分!」と割り切ることができるなら、選択のポイントは取引コストのみに絞られてくるのでラクだ。しかも、株価指数などに連動するインデックス型投信にはノーロード型が多いし、信託報酬も低めになっている。その中でも特に割安な設定のものをよりすぐれば、グッとコストを抑えた運用が可能だ。

日本の株式市場に連動するタイプはもとより、先進国や新興国などといった海外の世界市場の動きも反映するインデックス型投信も組み合わせて運用すれば、手軽でローコストな国際分散投資を実践可能。

NISAをきっかけに初めて投信を買う人を想定して、新型の商品を用意する運用会社が相次いでいるが、商品の取捨選択には慎重になったほうがいいかもしれない。「せっかく投信デビューしたのに、いきなり損失が出て出鼻をくじかれてしまっては、投資家層の裾野拡大につながらないだろうから……」

このような配慮から、リスクコントロールを徹底して、相場の下げに強いことを特徴とした投信が設定されている。こう聞くと心強く感じるだろうが、そういったリスクヘッジが行なわれれば、おのずと期待できるリターンも低下する。NISAはリターンが大きかった人ほど?お得〞を享受できる制度なのだから、損失を出したくない初心者向きの投信といえる。

さらに、非課税枠を維持したまま商品を乗り換えられないNISAの制約に着目し、市場の情勢に応じて臨機応変に資産配分などを見直す方針の新型の投信も登場している。こちらもありがたい配慮のような気がするものの、そもそもバランス型の運用なので、さほど高いリターンは望めない。

損と利益の期待値は同じ、ということを覚えておくべし。

銀行で口座開設すると…?

メガバンクを筆頭に多くの銀行もNISA口座の獲得に力を入れており、「開設で現金プレゼント!」などといった魅力的なキャンペーンを展開している。だが、口座を開設する金融機関の決定にはくれぐれも慎重に!
いくらキャンペーン内容がお得でも、ラインアップの中に自分が運用したい商品がなければ元も子もない。先々に「株式にも投資したい!」と思っても、NISA口座は1つの金融機関でしか開設できないし、4年間は変更もできないのだ。

長期投資に向くインデックス型投信

eMAXIS 先進国株式インデックス
運用会社:三菱UFJ投信
設定日:2009.10.28
基準価格:1万5555円
純資産総額:123.92億円
販売手数料:――
日本を除く先進国の株式市場のインデックスをベンチマークとして、運用。米国などの先進主要国をカバー。

SMT TOPIXインデックス・オープン
運用会社:三井住友トラスト
設定日:2008.12.15
基準価格:1万9833円
純資産総額:101.67億円