ファイナンシャル・プランナー2人と金融ジャーナリストに初心者が投信を選ぶ際のポイントを解説してもらったが、では3人のプロたちは具体的にどんな投信に注目しているのだろうか?


長期で資産を増やすならインデックス系ファンド

下に紹介したのは、前出の深野さん、馬養さん、鈴木さんが初心者向けにピックアップしてくれた投信だ。

馬養さんと鈴木さんは、いずれもセゾン投信の「セゾン・バンガード・グローバル・バランスファンド」を選んだ。米国の投信会社・バンガードが運用する米国、欧州、日本、アジア太平洋など8つの国・地域のインデックスファンドを投資対象としており、これ1本で世界中の株式市場に分散投資できるのが特徴である。

「分散効果が高いので、新興国株に一極集中投資する投信などと比べると価格変動はあまり大きくありませんが、その分、リスクも小さいといえます。長期でじっくり資産を増やしたいと考える人にはぴったりではないでしょうか」と鈴木さんは語る。

もっと積極的に攻めたいというのなら、馬養さんが選んだ「ひふみ投信」はどうだろうか。

独立系投信会社のレオス・キャピタルワークスが運用するアクティブ型の日本株投信だが、独自の銘柄選択によってリーマン・ショック以降、TOPIXを圧倒的に上回る運用実績を上げている。

深野さんは「アクティブ型を選ぶのなら、名前を聞いたこともないような銘柄や、自分では思いもよらない銘柄を組み入れている投信のほうが、選びがいがあるのではないでしょうか。トヨタ自動車やソニーといった誰もが知っている銘柄を上位に組み入れている投信では、インデックスを大きく上回るような運用成果は期待できそうにありませんから」と語る。

そうした組み入れ銘柄がユニークな投信は、独立系の投信会社が運用し、販売会社を通さず直接販売しているケースが多いようである。

投信の選び方とともに初心者にとって悩ましいのは、「どのタイミングで買って、売るべきか」ということだ。

もちろん、なるべく基準価額が安いときに買って、高くなったら売りたいと考えるのが投資家の心理だが、馬養さんは「個別株の売買と同じで、下値や上値を追い続けていたらキリがありません。手ごろな基準価額だと思えば買い、?投資の目的が達成できた〞と思えるくらいの水準まで上がったら売ればいいのではないでしょうか。あまり欲張らないことが大切です」とアドバイスする。

また、「投信は口数を小分けにして売却することもできるのですが、意外に知らない人が多いようですね。買うときは積立投信などで少しずつ買い、売るときも少しずつ売るようにすれば、時間差を利用して価格変動リスクを分散できるのでオススメです」(馬養さん)



プロが選定! 今、狙いの投信15本

深野康彦さん選定の投信

ハイブリッド・セレクション
運用会社:DIAMアセットマネジメント
設定日:1998年2月18日
基準価格:8089円
7月末現在の純資産総額:97億200万円
販売手数料:3.00%
信託報酬:1.08%
相場局面に応じてグロース株とバリュー株の資産配分を変え、好成績を上げているファンド。信託報酬費用もアクティブ運用型にしては低めだ。

朝日Nvestグローバルバリュー株オープン
運用会社:朝日ライフ アセットマネジメント
設定日:2000年3月24日
基準価格:1万2557円
7月末現在の純資産総額:320億200万円
販売手数料:3.00%
信託報酬:1.80%
選択と集中、かつバイ&ホールドという運用スタイルで堅実な運用成績を維持している。私たちがよく知る企業への投資で良好な成績は立派。

JPMエマージング株式ファンド
運用会社:JPモルガン・アセットマネジメント