自転車事故で1億円の賠償金も。自転車保険加入のススメ

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賠償額が数千万円から1億円に上る自転車事故

自転車利用者に損害賠償保険の加入を義務づける全国初の条例が、兵庫県にて成立しました。以前から、道路交通法を無視した無謀運転による大きな事故も増加していることを受けた、全国でも初の試みとなるそうです。

実際の事例を紹介すると、小学生が下り坂を走行中に女性にぶつかり、意識が戻らず寝たきりになった事故では、少年の母親に約9500万円の損害賠償金が命じられました。また、高校生が携帯を操作しながら走行中に女性にぶつかり、重大な障害が残った事件では、約5000万円の損害賠償金が命じられるなど、賠償額が数千万円から1億円に上るケースも珍しくありません。このように多額の賠償金となるケースが存在するため、自転車保険の加入が義務化されることも頷けます。


入院や通院の限度日数を保険選びの目安に

ここ数年、自転車事故のみ補償する「自転車保険」は、ほとんど販売されなくなり、「交通傷害保険」などの他の補償と併せて加入するタイプが主流です(交通傷害保険は、交通事故に起因する事故を補償します)。ケガに対する補償のため、死亡・後遺障害補償+入院補償+通院補償が基本契約となり、通院だけでも保険金が支払われます。それぞれ入院や通院の支払限度日数が設けられており、入院は180日限度、通院は90日限度が一般的でしたが、最近では、通院の限度日数が30日に変更されているものも多くなっています。保険料との兼ね合いとなりますが、限度日数は一つの目安となるでしょう。

なお、自動車や火災保険でオプションとして付帯されている可能性もありますので、加入している保険を確認してみてください。


第三者への賠償保障を考え、加入を検討すべき

自転車で事故を起こした場合、自身の入院などは他の医療保険で賄えるとしても、第三者への賠償責任を補う「個人賠償責任補償」に関しては別途保険への加入や、特約を付帯する必要があります。第三者への賠償金の中には、治療費用だけではなく、後遺障害等に対する慰謝料などが含められていますので、多額になる可能性があります。賠償責任に対する補償は、1億円〜無制限など、できるだけ厚くした方が安心です。また、保険会社によっては示談交渉サービスが付いているところもあります。

歩道は自転車を押して歩くなどして、細心の注意を払って絶対に加害者にならない自信があるのであれば、加入を考える必要はないかもしれません。しかし、自動車同様、ふとしたことが大きな事故につながることは否めません。日常的に自転車を利用する人は、加入を検討してみてはいかがでしょうか。


【佐々木 茂樹:ファイナンシャルプランナー】


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