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10月、来年の手帳をそろそろ買い換えるシーズンです。ページ後方に路線図がついているものも多くありますよね。首都圏の路線図を見たときに思わず目に留まる駅名の由来を調べてみました。可愛すぎるものと、素っ気無さ過ぎるもの、背後には時代背景が垣間見えます。

■可愛い「お花茶屋」は由来もラブリー
思わず目に留まった人も多いはずの京成電鉄「お花茶屋」駅。「葛飾区郷土と天文の博物館」の最寄り駅で、併設されたプラネタリウムは137億光年先の宇宙をシミュレートできます(博物館、プラネタリウムは現在休館しており、2014年4月上旬開業予定です)。
このキュートな駅名は葛飾区に現存する地名からです。徳川吉宗が近辺で鷹狩りをしていた際に腹痛をおこし、茶屋の娘、お花が介抱したためこの名前がつきました。お花のいた茶屋は見つけられなかったのですが、その代わり葛飾にはベビーカステラの専門店「おやつ屋さん」があります。かつてお花がいた場所でカステラをほおばる東京プチトリップはいかがでしょうか。

■そっけない!「産業道路」「国道」
お花茶屋とはうってかわって一気に無骨な京急大師線「産業道路」駅とJR鶴見線「国道」駅。川崎市「産業道路」駅は真東を通る産業道路が由来です。設立は戦争末期の昭和19年、当時は駅名を工夫する遊び心や余裕もない状況だったのでしょう。遊び心のある駅名は平和の証です。横浜市鶴見区「国道」も、第一京浜(国道15号線)が近くを通っているから、とこちらも由来はそっけないものの、関東の駅100選にも選ばれた雰囲気ある駅舎は必見です。設立は昭和5年。薄暗く、懐かしくて少し怪しげな昭和の世界が広がり、当時の映画やドラマを撮影する際にはロケ地としてよく使われています。駅の壁には銃撃の跡が残っており、戦争の記憶を伝える駅でもあります。カラフルな繁華街、鶴見からわずか一駅で別世界が広がる、こちらも週末日帰りプチトリップにお勧めの駅です。

東京の昔ながらの下町・葛飾の「お花茶屋」、一方川崎、横浜の京浜工業地帯に位置する「産業道路」「国道」。駅名が決まる背景には歴史と地理的な条件、風土が入り混じっています。普段何気なく利用している駅名のルーツを調べてみると、思わぬ発見があるかもしれません。

文・石徹白未亜