韓国の新車販売市場で、現代自動車や起亜自動車などの国産車が苦戦している。

韓国では2013年1〜9月に約40種のモデルが発売され、9月末時点の自動車登録台数は前年同月比2.2%増の1929万3927台だった。ところが、国産車は工場操業日数の減少やストライキなどの原因で、韓国GMと双竜自動車を除いて登録台数が減った。

好調な輸入車、1〜9月期で前年比21.3%増

韓国・聯合ニュース(2013年10月10日付)によると、現代自動車や起亜自動車、韓国GM、ルノーサムスン、双竜自動車の韓国完成車メーカー5社の2013年1〜9月期の新規登録台数は104万7719台で、前年同期に比べて0.5%減少した。

韓国GMと双竜自動車はそれぞれ1.3%と31.8%増加したが、現代自動車は1.0%減、起亜自動車は3.1%減、ルノーサムスンは5.7%減となった。

その一方で、売れているのは輸入車だ。欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)の締結などに伴い価格競争力が高まったほか、30〜40歳代を中心とした所得水準の向上が寄与したとみている。

こうしたことから、7月には単月で過去最高の1万4953台(前年同月比38.9%増)、8月も過去2番目の1万3977台(同32.2%増)を記録。9月は1万2668台と、さすがに前月からは減らしたが、前年比では4.5%増えた。

韓国輸入自動車協会(KAIDA)によると、9月単月の販売台数をメーカー・ブランド別にみると、フォルクスワーゲン(VW、2457台)が12年12月以来となる1位となった。2位はメルセデス・ベンツ(2430台)で、BMW(1916台)。アウディ(1679台)、フォード・モーター(599台)と続き、日本勢はトヨタ自動車(410台)が7位、レクサス(402台)が8位、ホンダ(324台)が10位だった。

欧州車が1万131台で全体の80.0%を占め、日本車は1552台(12.3%)、米国車は985台(7.8%)だった。

1〜9月期の累計販売でみると、11万6085台。7〜9月の急増で、前年同期に比べて21.3%も増加した。日本勢はアベノミクスの円安効果の勢いで5月以降に大幅な値引きセールを展開し販売台数を伸ばしたが、欧州勢には及ばなかった。

韓国では「小型車」「ディーゼル」が売れている

韓国の国産車の苦戦を、地元メディアは工場操業日数の減少やストライキなどを理由にするが、それだけではないようだ。

韓国輸入自動車協会(KAIDA)は、「これまでは大きくて乗り心地のよさを優先したが、今ではリーズナブルで低燃費のクルマが消費の中心となっている」と、ユーザーの志向が変わったとみている。

実際に、韓国では2000ccクラス未満の「小型車ブーム」が巻き起こっている。輸入車全体に占める2000cc未満の割合は、2010年には32.4%にすぎなかったが、11年には42.2%、12年には49.4%に拡大した。「大衆化によって、40歳代だった輸入車のユーザーが30歳代に下がったことがある」とみている。

また、ディーゼル車の人気上昇もある。欧州ブランドを中心に、いまや優れた燃費、二酸化炭素の排出が少ないエコカーとして認められている。「消費者の理解が深まり、消費動向が急激に変わってきた」という。

2013年9月の輸入車のうち、ディーゼル車は8293台で全体の65.5%を占め、ガソリン車3953台。日本勢が「得意」とするハイブリッド車は422台だった。