2014年1月から導入されるNISA(ニーサ、少額投資非課税制度)。「年間100万円までの投資ついての売買益が非課税となる(5年間)」というNISAのメリットを最大限に活かすにはどうすればいいのか。楽天証券経済研究所客員研究員で経済評論家の山崎元氏がとっておきの活用法を解説する。

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 NISAの対象となるのは主に株式と株式投信で、債券は対象外だ。しかし実際は、「株式投信」に分類されていながら債券に投資するファンドにも投資することができる。このため、実質的な選択肢はかなり広がるのだが、NISAに割り当てる資産クラスには以下の2つの条件を満たす必要がある。

 第一に、利益が大きいほど払う税金も多くなるので、非課税メリットを最大限活用するにはなるべく期待リターンの高いものを選びたい。そうなると債券は適さないし、国内外の株式と債券に分散投資して期待リターンを下げているバランスファンドも候補からは外れる。

 第二に、NISA口座では一度売却してしまうとその枠はもう使えないため、なるべく途中で売らずに済む資産クラスがよい。個別株だと予期せぬ材料や大きな値動きによって途中で売却したくなるが可能性が高いので、適しているとはいえないだろう。

 そうなると、この2つの条件を満たし、NISAのメリットを最大限活かせる金融商品は、国内外の株式に分散投資する投資信託かETF(上場投資信託)に絞られる。

 最も無難なのは、NISA口座内で日本株に分散投資するファンドと、先進国株に分散投資するファンドを半々で保有する組み合わせだ。

 この場合、先進国株の半分程度までは新興国株に置き換えてもいいだろう。ただ、新興国は今後アメリカの金融緩和が縮小されて投資が一気に引き揚げられれば、大きな打撃をこうむるおそれがある。途中で売りたくなる局面が来る可能性も高いので、あまり比率を引き上げるのはおすすめしにくい。割合を増やしたい場合はNISAの外で保有して柔軟に売買しながら投資するのがいいだろう。

※マネーポスト2013年秋号