両親から退職金運用の相談が……どうアドバイスすべき?

写真拡大

今回の相談者は実家の両親から「老後のお金」について相談される機会が増えたという、万由子さん(仮名・32歳)。普段離れて暮らしているだけに、何をどうアドバイスしたらいいのか、どこまで口を出すべきなのか、迷っているそう。いずれは訪れる親の老後とサポート方法についてFP花輪陽子さんに聞きました。(取材・文/島影真奈美)
※万由子さん後編はこちら

実家の両親からの「お金の相談」、どう答えていいものか迷っています

大学進学で実家を出てからずっとひとり暮らしをしています。両親は共働きで、それなりに貯蓄もしているようなんですが、最近、老後に向けての資産運用について相談される機会が増えました。「銀行で投資信託をすすめられた」「友だちに『ドルを買うといいよ』と言われたんだけれど、どう思う?」など、こまぎれの質問をされても、どう答えていいものかわからず、困っています。今のところ、生活費には困っておらず、貯金もあるようですが、すすめられるままに退職金でまとまった額の投資信託を買ったりもしているみたい。「なるべく慎重に選ぶといいよ」ぐらいのアドバイスですませるのではなく、実家に戻って一緒に検討するなど、したほうがいいいのでしょうか……?(万由子/情報・IT/専門職/32歳)

【万由子さんprofile】手取り年収350万円、手取り月収26万円。彼氏と同棲中。結婚資金として月10万円貯蓄にまわしている。ほぼ毎日残業があり、帰宅は21時〜23時。仕事がたてこむと外食が続くことも多い。休日は、平日にできない家事をまとめてすませることが多い。単発の料理教室(予算5,000円ぐらい)や、友人の家で開催されるホームパーティに参加することも。

編集部 最近、両親から「老後のお金」について相談されるようになったという、万由子さん。離れて暮らしていることもあって、何をどうアドバイスしたらいいのか、悩んでいるとか。

花輪 まずはご両親にどれくらいの収入と支出があって、貯蓄があるのか少しずつヒアリングする必要がありますね。いきなりあれこれ質問するのは、聞くほうも聞かれるほうも話しづらいところがあると思いますので、なるべく雑談にまじえて、時間をかけて聞いていくことをオススメします。

編集部 老後や亡くなったあとのことは、たとえ親子であっても、なかなか話しづらい話題ですもんね。

花輪 「そろそろきちんと話をしなくては」と思っていた矢先に、大黒柱のお父さんが突然他界してしまい、残された人たちがどうしたらいいかわからず、茫然としてしまう……といったこともよく聞く話です。できれば、元気なうちに、どこにどういう預貯金や不動産などの財産があるのか聞いておけるといいですね。

編集部 どこの銀行にどういう通帳を持っているのかがわからないまま、親御さんが他界してしまった場合、どうなるんでしょうか。

花輪 非常にアナログな手法ですが、すべての金融機関をしらみつぶしに当たって資産があるかどうかを調べることになります。

編集部 ただでさえ大変なときに、さらに大変な思いをすることになるんですね……。

花輪 それだけでなく、親の資産と収入、支出がざっくりわかれば、おおよそ平均寿命までは親のお金が持つのか、それとも何かしら支援が必要なのかの目算もつきます。

編集部 万由子さんの相談にあったように、「親が銀行ですすめられるままに、まとまった額の投資信託を買っているらしい」というような場合、どう考えればいいのでしょうか。

【次ページ】退職金を狙った「高リスク商品」に注意