拡散したツイート(黒塗り部分は編集部によるもの)

写真拡大

東京都三鷹市の女子高生殺害事件を受け、各メディアがこぞって「ストーカー対策」報道をする中、「NHKがストーカーにあわないためには異性とつきあわないのが一番だといったらしい」というツイートが注目を集めた。

ツイートは一気に拡散され、11日15時時点で1万回以上リツイートされている。しかし実際は、出演していた専門家の意見を曲解した「勘違い」だったようだ。

大勢が「真理は真理だからなw」とまともに受ける

「NHKがストーカーにあわないためには異性とつきあわないのが一番だといったらしい。ネットで炎上しないためには『道のまんなかで叫んでも大丈夫なことしか書き込まない』ともNHKは言っていた。そのうち『死なないためには生まれてこないことです』と言い出すのではないか。NHKから目が離せない」

2013年10月10日、あるユーザーがこんなツイートを投稿した。この防止策はかなり無理のある主張だ。ツイート文が「らしい」になっているため、ツイート主は直接テレビで見たわけではない。しかし、ツイッター上では「真理は真理だからなw」「確かにそうかもしれないけどよ?そりゃないだろ!!笑」「極論ワロタ NHKンゴww」「ストーカーは付き合ってなくても発生するわけでしてね…(ストーカーは脳内で既に相手と付き合っていると思っています)」と、そのまま受け止めてコメントする人が多数みられた。

正しくは「ストーカー気質の人と付き合わないこと」

確かに元交際相手がストーカーに変貌するケースは少なくない。しかし、NHKがこんな極論を提示するというのも考えにくい。実際、「本当に言ってたの?」という疑問も出て、ツイート主にソースを質問する人も現れた。ツイート主は、ネット上でみかけた不確かな情報だったことを明かした。その後、「番組中の出演者の発言を曲解して言及したものを引用してしまったようです」として全体に向けて謝罪した。

本人は決して誤った情報を拡散したかったわけではなく、「いまの社会のリスクは生きている限り逃れようのないことだというメッセージは間違ったものではないのだと思ったのが書き込みの真意です」と釈明している。しかし、その後のツイートは数十件のリツイートに留まり、最初のツイートのみが一人歩きしている状態だ。

曲解のもとを辿ってみると、10月9日の「首都圏ネットワーク」に出演した専門家のコメントに行き当たった。番組に出演した「NPOヒューマニティ」理事長の小早川明子氏は、女性が身を守るには「出会わないことが大事。ストーカーにならない人と付き合ったほうがいい」とした。

女性アナウンサーが「どうやったらそれが分かるのでしょうか」と質問すると、距離を持ちながら時間をかけた上で付き合うことが必要だと説く。「SNSなどで、相手の外見や属性、感じがいいとか悪いとかで、すぐに関係を深めるのは短絡的で危険」と、若者たちの間で一般化しているSNS上での出会いに警鐘を鳴らした。