15位 村田製作所(東1・6981/100株)

高い技術で世界を制覇。通信機器や自動車制御が有望

電子部品業界がアジア勢を相手に全般に苦戦を強いられる中で、セラミックコンデンサーで圧倒的な強さを持つ村田製作所は異彩を放っている。通信機器の高度化や自動車の完全自動制御など、新しいフィールドも伸展。電機業界は円安でも浮上できずに衰退産業化するグループと、高い技術で世界を制覇するグループの二極化がより鮮明だが、同社は後者の代表格だろう。

16位 クボタ(東1・6326/1000株)

TPP後の農機販売増は一時的。北米やアジア展開を急ぐ

トラクターなどの農業機械と鋳鉄管で国内トップ。農業機械はTPP加入後の国内農業の経営効率アップに向けた支援策が追い風となりそうだが、拡大は一時的か。むしろ就農者の高齢化を考えると、最後の農機販売ラッシュかも。北米やアジアでの生産・販売拡大に本腰を入れており、国内の縮小と海外事業拡大のどちらが早いかで、クボタの将来が決まることになるだろう。

※TPP=環太平洋経済連携協定。

17位 三菱電機(東1・6503/1000株)

数少ない「買える電機株」。海外向け工場自動化が好調

重電系の総合電機3位だが、日立製作所が赤字の年度も三菱電機は黒字。数少ない「買える電機株」である。電力会社向けの停滞が懸念されているが、強みを発揮するFA機器などの好調でカバー。FAは日本企業の海外への工場移転ラッシュで当面は高水準の受注が予想される。今期は増配見込みだ。有利子負債の2倍近い利益剰余金もあり、金利が上昇しても財務的に問題なし。

※FA=工場の自動化。

18位 トヨタ自動車(東1・7203/100株)

日本株の代表銘柄。新興国と北米で台数上積みか

東京市場で最大の時価総額を誇る。独自の量産ノウハウに加え、環境対応の高い技術、上手な海外展開など非の打ちどころがない。為替が大幅な円高に振れない限り、業績は新興国と北米を原動力に、今後も右肩上がりだろう。巨額な開発費が必要な電気自動車では、世界のライバルは一段と少なくなり、規模の面でも技術の面でも同社の優位が一段と際立ってくると予想される。

19位 ブリヂストン(東1・5108/100株)

海外工場をさらに増強中。海外売上高は8割超へ

世界最大のタイヤメーカー。業界トップの座に上り詰めた後も積極的な海外進出と徹底した合理化の手を緩めることはなく、連続増益トレンドを維持している。自動車会社が販売不振に苦しむときでさえ、ブリヂストンは好調なほど。新興国や欧州などのマーケットでは、まだまだ販売を伸ばせる。海外工場もさらに増やしており、海外売上高比率が80%を超える日もそう遠くなさそうだ。

20位 三井不動産(東1・8801/1000株)

不動産回復は来期以降。待てる投資家なら長期保有も

国内最大の不動産会社。保有する土地の面積や堅固な財務状況などから見てもトップクラスで、長期保有も検討したい。景気拡大局面では、最初に株価が上がり、次に企業業績が連続して拡大し、地価や雇用にも明らかな好影響が出てくるのはさらにその後。アベノミクス効果が決算書に反映されるのは来期かその先とみられる。それまでに、できるだけ安い場面を待って買いたい。

21位 三菱UFJフィナンシャル・グループ(東1・8306/100株)

邦銀トップの規模と信用力。海外事業の成長加速か

邦銀トップの規模と信用力を誇る。旧三菱財閥系を中心とした大企業との取引が多いことに加え、海外事業にも伝統的に強い。米国事業も軌道に乗っており、他社買収による拡大に期待がかかる。タイなどアジアへの進出にも熱心だ。国内でも貸出金残高が伸びており、利益を底上げしそうだ。出来高の多い銘柄のため、証券ディーラーや海外投資ファンドにも人気が高い。