証券税制あるあるアンサー 今、一番知りたいことBEST3!
2014年1月から
株の利益にかかる税金が10%→20%に…

株の値上がり益(譲渡益)にかかる税金は今年12月25日までに利益確定すれば10.147%。それ以降は20.315%に倍増する。税金でトクするための?秘策〞を徹底レクチャー!

知りたいことBEST1 税金でトクするための上手な売却テクはあるの?

ある。利益確定売りの裏ワザ発見

【クロス取引】を活用すれば…
●2013年中に利益確定してできるだけ税金でもトクしたい
●でも、保有株がまだ上がりそうだから、そのまま来年も保有したい
というワガママな望みがかなう

1.寄り付きに、その銘柄の「現物売り」と「信用買い」を約定させる
午前9時の前場寄り付き時に現物売りと信用買いを成行で注文。売り買いを同じ株価で約定させる。約定すれば、この時点で現物株の利益が確定し、別の信用取引口座内には同じ株の信用買い建て玉を保有している状態になる。

2.1の翌営業日に「信用買い」の分を「現引き」にする
信用買いの建て玉は買い方金利がかさみがちなので、翌営業日には建て玉を「現引き」する。実質的に株を保有したまま、新たな現物株の取得単価を1の現物売り&信用買いの約定価格まで引き上げることができる。

●クロス取引とは?
同じ銘柄の買いと売りで、同じ株価&同じ株数を同時に約定させる取引。現物取引と信用取引を使う場合が多い。株の損益をいったん確定したうえで継続保有したり、株主優待の権利をタダ取りするときなどに使う。

●現引きとは?
信用取引の買い付け代金分の現金を渡すことで、買い建て玉を決済し、現物株保有に切り替える取引。「現物売り+信用買い+現引き」でクロス取引が完成。最初の現物売りと信用買いの手数料+買い方金利がコストに。

低税率で利益確定&長期保有し続ける最善策は?

株の譲渡益にかかる税率は2003年から時限的な措置として、優遇税率が適応されている。しかし、来年1月からは優遇税制が終了し、ついに20%へ。復興特別所得税を加えると、正確には10・147%から20・315%への引き上げになる。

「今年はアベノミクス相場の追い風もあって、多くの個人投資家が儲かっているだけに、そろそろ真剣に節税方法を考えたいところ。保有株全体の損益状況に応じて対処法はさまざまですが、『利益は今年中に確定してしまう』のが大原則になります」

と語るのは、松井証券営業推進部の増田雄亮さん。

たとえば株で10万円儲けた場合、今年中に利益確定すれば税金は1万147円。対して、来年以降は2万315円と1万円以上も割高に。100万円の利益なら10万円以上も余分に税金を払うことになってしまう。

とはいうものの、株主優待や配当目的で長期保有し続けたい株もあるはず。

「そこで駆使したいのがクロス取引という裏ワザ。保有する現物株を売るのと同時に信用取引の買いを行なうことで、実質的に株式保有を続けたまま、損益確定できる手法です。買いと売りを同値で行なうためには、板寄せにより価格が決定する『寄り付き』で両方の注文を成行で発注するといいでしょう」

と語るのは、同じく松井証券の窪田朋一郎さん。

たとえば、株価170円で1万株買ったみずほフィナンシャルグループの株を株価207円で現物売りしつつ、同時に信用買いした場合、確定利益は37万円。かかる税金は「37万円×10・147%」(1万円未満切り捨て)で3万7543円。もし、来年に利益を持ち越した場合は7万5165円になるので3万7622円もトクする計算になる。

一方、信用取引の建て玉については、翌営業日に買い付け代金相当の現金を差し入れて「現げん引びき」にすれば、取得価格を207円まで引き上げることができる。