[其ノ一 株テクニカル編]第2の法人減税で上がる中小型株!
アベノミクス第2ステージは、さらに景気を回復するためにも企業側にメリットがある法改正が行なわれる予定。さて、その恩恵を受ける株を先読みしてみましょう。


国内・海外の投資家が当面の最大のポイントとして注目しているのが、消費増税の行方です。消費税引き上げのネガティブな影響を吸収する「法人税率の引き下げ」が株式市場では期待されています。「法人税率の引き下げ→EPSの増加→予想PERの低下」が起きれば、当然、株式市場にはポジティブでしょう。

それと同時に注目したいのが、2014年度の税制改正です。今回の改正の目玉は、設備投資と研究開発費に関する減税措置。特に、設備投資減税については、アベノミクスの成長戦略第2ステージに盛り込む予定となっている「設備投資促進策」につながるため、重要でしょう。

現状の優遇措置は、「前年度からの総投資額を10%増やす企業を対象に、設備投資額の3%を税額控除できる仕組み」。ただし、国内景気が低調な中で、これだけ積極的に設備投資を拡大する企業は少なく、利用は低迷しています。

そのため、政府は企業の設備投資額の一部を法人税から控除できる制度を拡充することを検討しているようです。また、設備の減価償却が1年で終了する「即時償却」も導入する見込みです。通常は5〜10年に分割する減価償却費を初年度に一括計上することで、投資した年の利益を減らして法人税負担を軽減できるわけです。つまり、今期以降に設備投資を大きく伸ばす方針である企業には、恩恵が大きいといえるでしょう。

主力企業の中で、今後、設備投資の増額が見込まれるのが、トヨタやホンダ、ブリヂストンなど、好況に沸く自動車関連企業です。ほかには、国際石油開発帝石などの資源開発企業。米国ではシェールガス革命が話題となっていますが、LNG(液化天然ガス)など新エネルギーの開発に積極的に資金を投入しそうなので、減税の好影響は大きそうです。

さらに、研究開発費に関する減税措置にも注目です。

現状では、直近3年間の平均を超える研究開発費や、売上高の10%を超える研究開発費の一部を法人税から控除する制度が採用されています。ただし、この制度を利用するのは研究開発費の負担が大きい製薬メーカーばかりで、あまり広がりは見られません。

この制度の見直しが進めば、先端分野へ研究開発費を投入し、成長産業につなげるベンチャー企業や業種にはメリット。

下に挙げた、設備投資額、研究開発費の大きい企業群の「買い」を検討してみては?

設備投資の増額で恩恵期待銘柄

石油資源開発(東1・1662)
4600円(100株)
今期予想設備投資額:1620億円
前期比:+539%

J.フロント リテイリング(東1・3086)
824円(1000株)
今期予想設備投資額:530億円
前期比:+178%

イオンモール(東1・8905)
2753円(100株)
今期予想設備投資額:1500億円
前期比:+114%

国際石油開発帝石(東1・1605)
47万1000円(1株)
今期予想設備投資額:1兆400億円
前期比:+74%

東芝(東1・6502)
419円(1000株)
今期予想設備投資額:3300億円
前期比:+38%

研究開発費の増額で恩恵期待銘柄

マクロミル(東1・3730)
598円(100株)
今期予想設備投資額:1.0億円
前期比:+150%

スリー・ディー・マトリックス(JQ・7777)
2835円(100株)
今期予想設備投資額:5.3億円
前期比:+113%

メドレックス(東マ・4586)
2229円(100株)
今期予想設備投資額:7.9億円
前期比:+91%

日特エンジニアリング(JQ・6145)
848円(100株)
今期予想設備投資額:4.0億円
前期比:+66%

シード(JQ・7743)
1093円(100株)
今期予想設備投資額:8.0億円
前期比:+63%

※株価は2013年9月9日現在。JQ=ジャスダック。

【人気急上昇中!】
小川佳紀(YOSHINORI OGAWA)
フィスコ 株式アナリスト

岡三証券を経て現職。相場概況から注目株まで、日本株全般から本誌に合ったネタを拾ってくれる貴重な存在。



この記事は「WEBネットマネー2013年11月号」に掲載されたものです。