今年前半のアベノミクス相場で利益を出してきた投資家は、5月以降の乱高下相場にどう対応しているのか。ここでは専業トレーダーのむらやん氏(30代)が自身の投資体験を告白する。

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 5月は下旬に急落があったものの、中旬までの大きなプラスのおかげで月間の利益は931万円でした。イケイケの相場から乱高下相場になった6月は、148万円とパフォーマンスが悪化しましたが、7月は735万円の利益と、何とか持ち直すことができて一安心です。

 5月23日から相場は一変しましたが、「参院選が終わればもう一段上がるんじゃないかな」という淡い期待を持っていました。ところが参院選後、マーケットにお金が全然入ってきていないんです! これではもう一段上はないだろうと気を引き締め、コツコツスタイルに変えました。下がりすぎたらリバウンド狙い、上がりすぎたら空売り狙いという基本に忠実なトレードを心掛けています。

 5月までの相場では売りは禁物だったのですが、参院選というイベントが終了して市場の弱さを感じ、これなら売りを交えても大丈夫かなと思い、最近は“弱い買い目線”で見ています。日々、トレードをしているなかで“相場の雰囲気”を敏感に感じ取り、自分の間違った予想にこだわることなく、すぐさま戦略を変えたのが功を奏しているのかもしれません。

 6〜7月は、ボラティリティが大きく1日の中でもジグザグ動くことが多かったんです。デイトレーダーは“値動き命”なので、上げても下げても、とにかく動いてくれることが大事。ところが8月に入ってからはそれも少なくなってしまった……。同じ200円の下げでも、今までは上下にジグザグ動きながら200円下げたのに、1日かけてダラダラと下がり続けるという感じ。これではデイトレは難しく、うまくいかない日も多いですね……。

 こうした難しい相場で利益をあげていくには、やはり“動く銘柄”を探し、いいタイミングを狙ってエントリーするしかありません。僕がよくトレードする銘柄はガンホーや東電、ケネディクスなど、個人投資家が好みやすい銘柄です。

 一例として、8月某日に売買した東京電力のトレードを紹介すると、この日は安く始まったものの、朝方は反発していました。ところが、9時20分くらいから急に上昇の勢いがなくなり、弱い展開に。

 円高も進んでいたので、「今日はこのままジリジリ下がるかも」と思って、15万株の空売りなど、何度か売りから入ったんです。すると、その日は下げ続け、終わってみれば東電1銘柄だけで105万円の利益を得ることができました。

「アベノミクス相場はまだ終わっていない」とどこか期待してはいるものの、売りも交えてトレードする“弱い買い目線”だったのがよかったと思います。

●ブログ「むらやんが株やってます。」:http://cadillac600.blog14.fc2.com/

※マネーポスト2013年秋号