<日本女子オープン 最終日◇6日◇相模原ゴルフクラブ・東コース(6,652ヤード・パー72)>
 宮里美香とタッグを組んで3試合目の加藤大幸キャディは「いやー苦しかった」と息を吐いた。石川遼と共に10勝を重ねてきた名キャディも神経をすり減らす死闘だった。
宮里美香、“3回目”の大差で迎える日本女子オープン最終日
 日本女子オープンの最終日。2位と5打差のリードを持って単独首位からスタートした宮里は前半からスコアを落とし、一時は菊地絵理香に首位を奪われる苦しい展開。それでも最後の最後で決めれば優勝のバーディパットをねじ込んでトータルイーブンパーで逃げ切りを優勝を果たした。宮里はこれで2010年大会に続く今大会2勝目。女子オープン複数回優勝は樋口久子らに続く史上9人目の快挙となる。
 決めれば優勝が決まる18番約7メートルのバーディパット。ライン上にあったディボットマークを指さした加藤キャディに、宮里は2度「あれ?どこだっけ?」と聞き返した。「今年で一番しびれた」と語る場面。宮里自身も気づかないうちに周りが見えなくなるほど集中力は高まっていた。
 静寂の中完璧なストロークで放たれた一打がスライスラインを描いてカップに消えた瞬間、宮里は膝をついて右こぶしを突き上げてガッツポーズ。同伴の菊地のプレーを待つ間は後から後から涙があふれ出た。「いやー達成感となんかうわーって感じ。加藤さんからもよく入れたねー!と言われたのでその言葉でなんかふっ切れた感じでした」。
 スタートは緊張はなかったという宮里だが、乱れたショットに加えて重くなったグリーンに戸惑って、前半だけで4つのボギーを叩いて昨日までの貯金を吐き出した。「案外冷静だった」と語ったが苦しい展開には違いなかった。
 その展開から巻き返しの転機となったのが11番だ。545ヤードのパー5だが今大会はあえてティショットで3番ウッドを選択。しっかりフェアウェイをとらえてバーディにつなげると「あれで落ち着いてプレーできるようになった」と一度失いかけた流れを引き戻した。
 前日には勝ち方にこだわりたいと語っていた宮里だが、この日の展開には「自分が崩れてこんなんで…すごくお騒がせしました(笑)。でも見てる方はたぶん面白かったですよね」と自作自演の宮里劇場に苦笑い。それでも、「こんなドタバタではアメリカのメジャーでは勝てない」と気持ちを引き締めながら「最終的には神様がいてくれたのかな」と笑顔を見せた。
 大会は劇的な幕切れを迎えたが、加藤氏いわく「いわゆるもっているプレーヤーではないと思う。遼とか英樹みたいに林からスーパーショットを打つわけでもない。本当にゴルフだけがうまい選手」。奇跡でもなんでもなくて努力によって得た1打を積み重ねた先のメジャー2勝目だった。「これからも自分に厳しくやっていきたい」。今大会までの予定だった加藤キャディとのタッグも今シーズンいっぱいに延長。このメジャー制覇をきっかけに終盤戦を迎えた米ツアーに旋風を巻き起こす。
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