投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の9月30日〜10月4日の動きを振り返りつつ、10月7日〜10月11日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は下落。週末には約1ヶ月ぶりに節目の14000円を割り込む局面をみせた。前週には3・9月期決算の配当落ち分を即日吸収して一段高となるなか、先高期待が高まっていた。しかし、米国では2014会計年度の予算が成立せず、17年ぶりに政府機能が一部停止。目先の影響は限定的との見方などもされたが、米政府の一部閉鎖が長引くとの思惑や本命である債務上限問題への警戒も根強く、日経平均は調整を強めた。

 また、日銀が1日発表した短観9月調査で、地方の景況感の改善が鮮明になった。公共事業の拡大や好調な住宅需要による押し上げが目立っている。これを受けて安倍首相は、来年4月に消費税率を8%に引き上げると正式に発表。その増税のネガティブインパクトを回避させるため、12月上旬に5兆円規模の経済対策をとりまとめる方針を明らかにした。しかし、米雇用統計など重要指標の発表が延期されるなど、政府機関の閉鎖に伴う影響によって反応は限られていた。

 今週も引き続き、米財政協議の行方に関心が集まりそうである。米財務省は「デフォルトなら07−09年よりも深刻なリセッションに陥る恐れがある」との警告を発表。米ホワイトハウスは3日夜、オバマ大統領がアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議と東アジア首脳会議(サミット)への出席を取りやめると発表した。財政協議に本腰を入れることから、協議の進展が期待されるところであろう。

 まずは米財政問題が進展をみせるかを見極めながらの相場展開となる。日経平均はテクニカル面では14000円割れでいったんはリバウンドが意識されやすい。しかし、外部環境の不透明要因が燻るなかでは、本格的なリバウンドには向かいづらく、売り仕掛け的な商いに潰されそうである。今回の14000円割れは多くの投資家にとっては想定内であったため、底打ち感はない。また、東京五輪相場での上昇部分を消したことから、催促相場的な値動きに向かうことも考えられ、9月3日に空けたマド(13613.48〜13748.68円)辺りが意識されてくる可能性がある。

 物色の流れとしては時価総額2位に浮上し、ムードメーカーの役割を持つソフトバンク<9984>に引き続き市場の関心が集まりやすいだろう。今週7日には通信キャリア3社が9月の携帯電話純増数と累計契約数を公表する。9月20日からの新型「iPhone」効果がどの程度表れているかが注目される。また、7日から各ノーベル賞受賞者が発表され、7日には医学生理学賞、8日は物理学賞、9日は化学賞が予定されている。先週は思惑的な売買が活発だったが、前回のiPS細胞の時のようなインパクトへの期待は大きいだろう。

 また、小売企業の決算発表が続いているが、米国では8日の非鉄大手アルコアから決算シーズンに入る。週末にはJPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴなど金融の決算を控えており、業績相場への流れが次第に強まることになる。そのほか、見極めムードが強まる状況となれば、短期資金は材料系の銘柄にシフトしやすいだろう。