イベントといえば、やはり広告宣伝業界。しかも、開催までにはまだ時間があり、継続してイベントなどが発生するはず。


向こう7年間にわたり、各地で五輪イベント開催

イベント事に欠かせない業種といえば、広告や宣伝を手がける代理店業務だ。

広告代理店というと、大手の電通や博報堂DYホールディングスなどが有名だが、株式マーケットにはオリンピックの恩恵を受けそうな企業がいくらでも存在している。なかには大手広告代理店からイベントやPR業務を専門で受託する企業も多い。

2020年の東京オリンピック開催に向けては、向こう7年間、規模の小さなイベントが日本各地で行なわれることが予想され、関連企業の業績を後押しそうだ。さらに今後は、海外メーカーによる日本への積極進出も期待できるはずである。

テレビCMや関連する広告料金など、莫大なフィーが発生する広告代理店はもちろん、イベント関連のディスプレイを手がける乃村工藝社や丹青社は要注目だ。

また、広告代理店に比べて規模の小さなPR会社だが、PR会社はその性質上、売り上げのほとんどが利益につながる。人件費さえ増えなければ、利益率のアップに直接つながるはずだ。なかでもスポーツビジネスに強みを持つ、サニーサイドアップを本命に取り上げたい。

さて、足元の広告業界を取り巻く環境だが、長引く日本経済不況を背景に日本の総広告費は落ち込む一方だった。2012年こそ前年実績で上回ったものの、これは東日本大震災による反動であり、企業による広告出稿の考え方に大きな変化があったわけではない。

しかし、東京オリンピック決定を契機に広告やイベント業界が活気づくことはまず間違いないだろう。

金額ベースでは、競技場の施工や回収を手がけるゼネコン業界にはとても及ばないが、業績の変化率という意味で本当に恩恵を受ける業種は、広告代理店やイベント会社、PR代理店かもしれない。

広告・宣伝関連の注目10銘柄

電通 東証1部(4324)
3500円(100株)
PER:52.8倍
PBR:1.72倍
配当利回り:0.91%
国内では圧倒的なシェアを誇る広告代理店。世界シェアは5位。テレビや雑誌広告に加え、オリンピック関連イベントなどの特需も発生。

博報堂DYホールディングス 東証1部(2433)
7160円(10株)
PER:17.9倍
PBR:1.25倍
配当利回り:1.67%
国内シェアは2位。傘下に博報堂、大広、読売広告社を抱える持ち株会社。今期は経営統合10周年で記念配当を予定している。

オプト ジャスダック(2389)
933円(100株)
PER:30.9倍
PBR:1.55倍
配当利回り:2.57%
ネット広告専業の代理店。10月1日にジャスダックから東証へ鞍替えが決まったばかり。これに伴い、今期は記念配当を実施する。

乃村工藝社 東証1部(9716)
950円(1000株)
PER:28.4倍
PBR:2.18倍
配当利回り:1.26%
イベント関連のディスプレイ、運営・管理を手がける。7年後のオリンピック本番前にも各種イベントが日本各地で行なわれるはずだ。

丹青社 東証1部(9743)
620円(1000株)
PER:12.3倍
PBR:1.23倍
配当利回り:0.96%
ディスプレイの企画、設計などを行なう。大型商業施設に強く、ウォーターフロントの開発で特需発生か。株価指標的も割安感あり。

サニーサイドアップ ジャスダック(2180)
1873円(100株)
PER:23.0倍
PBR:3.63倍
配当利回り:1.06%
スポーツビジネスに強いPR代理店。現役スポーツ選手のマネジメントなどにも積極的。また、飲食店など、新規事業も好調。

プラップジャパン ジャスダック(2449)
1162円(100株)
PER:19.9倍
PBR:2.28倍
配当利回り:2.15%
外資系企業に強いPR代理店。過去には自民党(小泉郵政解散時)のPRを手がけ、圧倒的勝利をもたらしたともいわれている。

フジ・メディア・ホールディングス 東証1部(4676)
20万3000円(1株)
PER:22.9倍
PBR:0.85倍
配当利回り:2.16%
フジテレビジョンなど、フジサンケイグループを子会社に持つ、持ち株会社。オリンピック関連の莫大な広告収入が期待できそうだ。

東京放送ホールディングス 東証1部(9401)
1281円(100株)
PER:30.1倍
PBR:0.74倍
配当利回り:1.24%
各種スポーツ報道に強い、TBSテレビを有する持ち株会社。最近の大ヒットドラマ「半沢直樹」も同社のコンテンツだ。

ヤフー 東証1部(4689)
5万1600円(1株)
PER:23.7倍
PBR:5.46倍
配当利回り:0.77%
圧倒的シェアを誇るポータルサイト「Yahoo!JAPAN」を運営。オリンピック関連のニュース配信を背景に広告収入増加が期待できそう。

※株価は9月9日現在

この記事は「WEBネットマネー2013年11月号」に掲載されたものです。