東京オリンピック決定で、ゼネコン業界が久々に盛り上がっている。ほかにも復興需要や大型プロジェクトが続々。業界に強烈な追い風が吹く。


ゼネコンやセメント各社にオリンピック特需発生

スポーツイベントに必要不可欠なものといえば、やはり競技場だろう。2020年の東京オリンピックでは、全35競技会場のうち、20会場が新たに建設予定、既存の15会場のうち、2会場で恒久施設の改修が必要とされている。

競技場以外でも、選手村の建設や老朽化した首都高速の改修のほか、競技場などの照明をLED(発光ダイオード)に差し替えるなどの特需が発生しそうだ。

ちなみに、オリンピックに向けて、既存の主要幹線道路を約20キロ拡充、既存駅を1カ所拡張、高速道路・主要幹線道路の約28キロが新設される予定だという。

また、ゼネコンやセメント各社には、東京オリンピック以外にも東日本大震災による復興需要や、そのほか大型プロジェクトが次々と控えており、しばらくは業績を下支えしそうだ。

建設セクターの銘柄の多くは東証1部に上場する大型株で、新興市場の銘柄などに比べてPER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)といった株価指標も割安なものが多い。銘柄次第ではあるものの、株価の値動きも比較的緩やかで、業績の回復が顕著になるにつれてジワジワと上値を追う展開になるのではないだろうか。株価の上昇に飛びつくのではなく、押したところをゆっくりと拾いながら中長期投資で値幅を取っていきたい。

なお、大和証券が開催決定前の9月4日に出したレポートによると、「ゼネコンでは大手4社の中で最も国内建設(単体)の首都圏受注比率が高い大成建設(1801)に注目」としたうえで、「東京オリンピックの恩恵はゼネコンが最も大きいだろう」としている。

ちなみに、建て替え後にオリンピックのメインスタジアムとなる国立競技場は、大成建設が1958年に竣工したものだそうだ。

建設不動産関連の注目10銘柄

大成建設 東証1部(1801)
463円(1000株)
PER:29.3倍
PBR:1.54倍
配当利回り:1.07%
ゼネコン大手の中でも、首都圏比率が最も高い。メインスタジアムとなる国立競技場は、同社が1958年に竣工したものだ。

太平洋セメント 東証1部(5233)
390円(1000株)
PER:37.1倍
PBR:2.52倍
配当利回り:1.02%
競技場の改築や選手村の建設に加え、首都高速道路などの補修など、セメントトップの同社が恩恵を受けることは間違いない。

ショーボンドホールディングス 東証1部(1414)
4315円(100株)
PER:27.9倍
PBR:2.42倍
配当利回り:1.32%
コンクリート構造物の補修工事の最大手として高い技術力を持つ。足元の業績も好調で、連続での増配が視野に入っている。

関電工 東証1部(1942)
550円(1000株)
PER:37.6倍
PBR:0.62倍
配当利回り:2.18%
東京電力系の電気設備大手。オリンピック関連施設や、近隣の商業施設での電気設備工事の需要が見込まれそうだ。

三晃金属工業 東証1部(1972)
260円(1000株)
PER:64.3倍
PBR:1.03倍
配当利回り:1.15%
新日鉄・日新製鋼系の金属屋根大手。ドームやスタジアム、空港施設などの屋根を数多く手がけている。太陽光関連銘柄でもある。

岩崎電気 東証1部(6924)
214円(1000株)
PER:47.8倍
PBR:0.80倍
配当利回り:無配
1964年の東京オリンピックに合わせて建設された首都高速道路の照明を手がけた実績あり。競技場の照明の入れ替え需要も。

地盤ネット 東証マザーズ(6072)
3045円(100株)
PER:81.2倍
PBR:41.01倍
配当利回り:0.26%
地盤調査などを手がける。ウォーターフロントは埋立地なだけに開発に地盤調査は欠かせないだろう。足元の業績も好調で、増配へ。

東京製鋼 東証1部(5981)
157円(1000株)
PER:25.5倍
PBR:2.62倍
配当利回り:無配
ワイヤロープの老舗で最大手。ソチ冬季五輪やアジア冬季大会でも受注実績がある。道路安全施設などにも展開している。

ユニバーサル園芸社 ジャスダック(6061)
2715円(100株)
PER:8.8倍
PBR:0.74倍
配当利回り:1.84%
観葉植物レンタルや造園事業などを手がける。オリンピック施設に加え、これから行なわれる五輪イベントなどで特需発生か。

エスイー ジャスダック(3423)
774円(1000株)
PER:18.0倍
PBR:1.72倍
配当利回り:2.58%
道路の補修や補強、そのほか公共インフラの老朽化対策などで実績あり。落橋防止装置はトップシェア。業績も好調で増配へ。

※株価は9月9日現在

この記事は「WEBネットマネー2013年11月号」に掲載されたものです。