お寺の住職、ヨーロッパ哲学や仏教哲学の研究者、そして俳人。その三本の柱で活躍する84歳・大峯あきら氏による『命ひとつ―よく生きるヒント』が刊行となりました。

松尾芭蕉を例にした、季節に対する日本人の捉え方についての考察から、詩における言葉の問題。そして、生きるとはどういうことなのか、という大きな問題についてまで。

長年、専門的に勉強して来られた大峯氏によって、そのような問題もわかりやすく語られています。

「例えば、花屋さんに行って、「このバラをください」と言うとします。バラを買うことがこの言葉の全目的ですから、バラが手に入れば、もうこの言葉はお払い箱になって捨てられるでしょう」

「現代人は言葉を実用生活の道具にすぎないと思い込み、大事なことはもっと他にあるように思っています。言葉は自分の意図を実現するための手段にすぎず、それを実現したとたんに、言葉はもう用がなくなり、ぽいと捨てられます」

本書を「私の人生における三つの仕事を一つにまとめたのがこの本です」と称している大峯氏。言葉について、生きることについてのの様々な問いかけが、哲学の立場、仏教の立場、そして俳人の立場から、考えられています。

「よく生きる」ために、私たちは何を考え、どうすべきなのでしょうか。そして、どのような"問い"を持つことが、大事なのでしょうか。80歳を超えた今もなお、「言葉」について考え続けておられる大峯氏。「生きることの意味」や「命とはなにか」について問い続ける姿勢やその言葉は、人生をただ生きるのでなく「よく生きる」ための新鮮なヒントに満ちています。



『命ひとつ-よく生きるヒント (小学館101新書)』
 著者:大峯 あきら
 出版社:小学館
 >>元の記事を見る



■ 関連記事
「エスカレーターの右立ち」はどこまで? 実際に調べてみた
本屋で朝から英会話 下北沢B&Bが「早朝英会話スクール」を開講
旅と読書の達人 椎名誠の「記憶の風景」をめぐる旅


■配信元
WEB本の雑誌