アルゼンチンでのIOC総会で、56年ぶりに東京でのオリンピック開催が決定した。経済波及効果は約3兆円ということもあり、株式市場ではすでに関連銘柄が動意づいている。この追い風に乗らない手はない!


東京が1964年以来、56年ぶりとなる夏季オリンピックを勝ち取った。

何でも賭け事の対象にしてしまう英国・ブックメーカーの直前オッズは、「東京2・1倍、マドリード2・375倍、イスタンブール4・33倍」と、接戦となっていただけに日本国民のよろこびもひとしおだろう。消費税増税や証券優遇税制の年内終了など、明るい話題が少なかった株式市場も久々のポジティブサプライズに盛り上がりそうだ。

東京オリンピック開催は、2020年とまだ先だが、向こう7年間にわたって恩恵を受ける企業は多そうだ。東京都が事前にまとめた資料によると、経済波及効果は東京都で約1兆6753億円、全国総計では約2兆9609億円にものぼるという。

東京オリンピックは、「コンパクトな会場配置」をコンセプトとしており、都内31競技会場のうち28会場は選手村を中心とする半径8キロ圏内に配置される。なお、選手村はウォーターフロントである晴はる海みふ頭につくられる予定だ。

さて、肝心の銘柄だが、株式市場では今年に入ってからも、度々オリンピック関連に物色のほこ先が向かってきた。「株は連想ゲーム」といわれるだけあって、さまざまなセクターが買われてきたが、東京オリンピックが決定した今となっては銘柄を選別して投資することが大切だ。

本命は土地持ち企業。含み資産銘柄に出番

昨年からのアベノミクス相場では推奨する銘柄が次々と急騰し、マーケット関係者の間で注目の人となった株式評論家の山本伸さんはいう。

「オリンピック関連というと、どうしても競技場の建設や改修といったゼネコン関連に目がいきがち。確かにゼネコン各社には特需が発生し、企業収益はアップするかもしれません。しかし、われわれ投資家に多くの収益をもたらしてくれるかというと話は別です。私が最も注目しているのは、選手村を中心とした東京ウォーターフロントに土地や建物を持っている企業です。東京オリンピック開催が決定したいま、ウォーターフロントの資産価値上昇は必至。含み資産が増えることで企業価値は大幅にアップすることになるのです」

今年に入ってからの日経平均株価の高値は5月23日の1万5942円、一方、外国為替マーケットでも同時期の1ドル=103円70銭近辺がドルの最高値となっている。

ここからは消費増税などの懸念材料もあるが、日本株がもう一度、年初来高値にトライする可能性は大きそうだ。

ここしばらく日本株を売り越してきた外国人投資家にも動きがあるかもしれない。

さらに秋の臨時国会に向けて「アベノミクス第2幕」の施策が矢継ぎ早に打ち出されれば、日本株上昇に拍車がかかるはずだ。

次回からは、年内相場を牽引しそうな東京オリンピック関連の注目銘柄を紹介していく。昨年からのアベノミクス相場に乗り遅れた投資家や、昨今の軟調相場でこれまでの利益を溶かしてしまった投資家も、今回は「倍返し」のチャンスだ。







この記事は「WEBネットマネー2013年11月号」に掲載されたものです。