残念ながら今回、前田遼一は召集されなかった (撮影:佐野美樹/PICSPORT)

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【10月3日、11日のセルビア戦と15日のベラルーシ戦に臨む日本代表のメンバーが発表された。今回もまた一番大きく顔ぶれが変わったのはFW陣。はたして誰が今の日本で一番ベストのFWなのか……。】

ザッケローニ監督がこれまでに招集した選手をポジション別に分けると、FWの人数が一番多い。それだけ試したい人材もいるのだろうし、決定的な選手が見つかっていないのだと思う。

僕は、現時点でのFWの核は前田遼一だと思う。ポストプレーもできる、ヘディングも高い、シュートも打てると3拍子揃っている。だけど、今は磐田が残留争いに巻き込まれていることもあり、最高のパフォーマンスは見せていない。

そんな状況だからと言うのもあるのだろう。柿谷曜一朗に対するみんなの注目度は高いようだね。自分で仕掛けられるという特長も人気を高めている一因だ。相手に対してグイグイ突破を図る思い切りの良さは若さが感じられていいからね。僕も柿谷は高いポテンシャルを持っていると思う。最近招集された新しいFWの中ではトップじゃないだろうか。

だけど、まだ決定的に経験が不足している。国際試合慣れしていないんだ。Jリーグ創世記だったら、南米やヨーロッパのDFがたくさん対戦相手にいた。だからJリーグの中で国際試合の感覚を身につけることもできた。ところが現状では難しくなってしまっている。

だから柿谷をどんどん日本代表の試合で使ってほしい。ワールドカップまでの残り時間で、できる限り多くの国際経験を積ませて、初めて本大会での起用ができると思う。柿谷に対する期待が大きいし、ザッケローニ監督の選手を成長させる手腕も大切になっているよ。

【GK】
川島永嗣(スタンダール)、西川周作(広島)、権田修一(東京)

【DF】
今野泰幸(G大阪)、伊野波雅彦(磐田)、長友佑都(インテルミラノ)、森重真人(東京)、内田篤人(シャルケ)、吉田麻也(サウサンプトン)、酒井宏樹(ハノーバー)、酒井高徳(シュツットガルト)

【MF】
遠藤保仁(G大阪)、長谷部誠(ニュルンベルク)、細貝萌(ヘルタベルリン)、本田圭佑(CSKAモスクワ)、山口蛍(C大阪)

【FW】
岡崎慎司(マインツ)、ハーフナー・マイク(フィテッセ)、乾貴士(フランクフルト)、香川真司(マンチェスターU)、清武弘嗣(ニュルンベルク)、柿谷曜一朗(C大阪)、斎藤学(横浜)