ロックバンド「スキップカウズ」のボーカルとして20年以上活躍する今泉泰幸さん。実はかなりの本好きで、ブログやツイッターでも本についての話題が多く挙がっています。「本はかなり好きで、本当に処分に困っちゃうくらい買う。引っ越しした時に3000冊売ったんですよ。それは自分でもびっくりしました」という今泉さんに、本を読むようになったきっかけについてお聞きしました。

本好きになったのは、小学生の時に骨折したから

――本を読むようになったのはいつぐらいからですか?

小学校の時に、滑り台から落ちて骨折したんですけど、当時の骨折ってギブスが大袈裟で全然動けなかったんです。で、動けなくて辛いって時に、近所のおばさんが漫画を持ってきてくれて。この漫画で「俺人生変わったな」と思うんですけど、手塚治虫の『マグマ大使』。骨折したことによって本を読むことの喜びを知れたみたいな。手塚治虫さんって人のすごさだと思うんですけど、小学生とかが読む本なのに、小学生に向けて書いてなかったりする。テレビだけで見ていると普通の特撮ものなのに、漫画を読むとえらい深いんです。2巻ぐらいで終わっちゃうんですけど。わりと短命で終わった作品の方が好きだったりするんですよね。『ブラックジャック』はもちろん好きなんですけど、『どろろ』とか『アラバスター』とかのどろどろしているあたりにハマった。手塚治虫さんには、「映画とか小説とか音楽とか、なんでも一流のものに触れなさい」ってトキワ荘の若い人たちに教えたというエピソードがあるけど、まさに自分もいろいろなものをさかのぼって読んだり観たり聴いたりしなきゃいけないんだって思ったきっかけですね。 

――まさか、骨折したことで手塚治虫さんとつながるとは、面白いですね。

で、そのあとは、これ真面目な話で、エロなんですよ。エロい気持ちが、読書欲みたいなのをすごく掻き立てたっていうか。天知茂さんが明智小五郎をやっている「江戸川乱歩の美女シリーズ」っていうのがあって。井上梅次さんが監督したやつで、それは必ずシャワーシーンがあった。女優さんが脱いでて、みたいな濡れ場があったんです。で、その濡れ場を小学生の時に見て。江戸川乱歩=エロみたいに勝手に思い込んじゃった。それで、図書館に行ってポプラ社の「少年探偵」シリーズを読んだら、別にエロ描写ないじゃないですか、少年向けだし。で、それずーっと読んでいたら、完璧にハマって。江戸川乱歩に。そこから派生して金田一耕助シリーズとか読んで。作者の横溝正史が編集していた雑誌『新青年』の中の探偵小説の作家さんとかを漁って読んだりして。そうやっていろんなところからが繋がっていった。つまり、ケガとエロですね。読書のきっかけは(笑)。


次回は、最近ハマっている本や、影響を受けた本についてお聞きします! お楽しみに!


≪プロフィール≫
今泉 泰幸(いまいずみ やすゆき)
1971年7月12日生まれ。千葉県出身。1990年にロックバンド「スキップカウズ」にボーカルとして加入。20年以上活動中。ニックネームは「イマヤス」。現在bayfmのON8にてイントロDJ、MOZAIKU NIGHT〜No.1 Music Factory〜の火曜日メインパーソナリティ、青森放送の土曜ワラッターの3本にレギュラー出演中。



『マラソン中毒者 北極、南極、砂漠マラソン世界一のビジネスマン』
 著者:小野 裕史
 出版社:文藝春秋
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