投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が、9月30日〜10月4日のドル・円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル・円は、連邦政府債務上限引き上げ協議、米国政府機関(労働省)の閉鎖懸念、米国9月の雇用統計、9月の日銀短観、安倍政権の経済対策(成長戦略第2弾、法人減税)、などを見極める展開となる。

【米国暫定予算と連邦政府債務上限の引き上げ協議】(30日)
 米国下院は、政府機関に対する予算を10月1日から12月15日まで手当てし、オバマケア(医療保険制度改革)への予算打ち切りを盛り込んだ法案を可決して上院へ送ったが、上院は、オバマケアに関する文言を削除し、修正案を下院に送り返す、としている。

 9月30日までに予算案が成立しない場合、政府機関は閉鎖に追い込まれ、10月4日に労働省から発表予定の米国9月の雇用統計も延期という最悪の事態が懸念されている。ルー米財務長官は、連邦政府は、10月17日までに借入手段が尽きると懸念を表明しており、米国議会での協議が難航した場合、米国のデフォルト(債務不履行)、米国債格下げの懸念が高まることで、ドル売り要因となる。

【9月日銀短観と成長戦略第2弾】(1日)
 9月の日銀短観は景況感の改善が予想されており、安倍首相は、経済対策パッケージ(成長戦略第2弾、消費増税を相殺する法人減税)などを発表する。ポジティブ・サプライズならば、円売り要因となる。

【バーナンキFRB議長講演】(2日)
 バーナンキFRB議長は、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)での資産購入プログラム縮小の見送り、そして10月のFOMCでのテーパリング(量的緩和縮小)の可能性に関して発言すると予想される。

【日本銀行金融政策決定会合】(3-4日)
 日本銀行金融政策決定会合では、コア消費者物価指数が3ヶ月連続してプラスを記録していることで、異次元の量的・質的金融緩和の現状維持が予想されている。

【米国9月雇用統計】(4日)
 米国9月の雇用統計では、失業率が7.3%、非農業部門雇用者数は前月比17.8万人の増加が予想されている。大幅に改善していた場合は、10月29-30日のFOMCで資産購入プログラムが縮小される可能性が高まることになる。

 9月30日-10月4日に発表される主要経済指標のポイントは次の通り。

○(米)9月ISM製造業景況指数− 10月1日(火)日本時間午後11時発表
・予想は、55.2
 先行性のある同指標内訳の8月「新規受注DI」は63.2←7月58.3と大幅上昇。既公表の8月の各地区連銀指数は、NY、フィラデルフィアが低下、ダラスは上昇。新規受注DIの大幅上昇を考慮すると、市場予想は妥当か。

○(米)9月ADP雇用統計− 10月2日(水)日本時間午後9時15分発表
・予想は、前月比+17.5万人
 調査期間である9月12日を含む週の新規失業保険申請件数は、30.9万件←8月33.1万件と減少している。失業保険継続受給者数は8月実績の298.9万件をやや下回っている。8月実績の+17.6万人をやや上回る可能性がある。

○(米)9月ISM非製造業景況指数− 10月3日(木)日本時間午後11時発表
・予想は、57.0
 同指標の8月内訳で、先行性のある「新規受注」DIは60.5←7月57.7と上昇。また、「在庫」DIは上昇、「受注残」DIは50を上回った。新規受注の増加で上振れの可能性も。

○(米)9月雇用統計− 10月4日(金)日本時間午後9時30分発表
・予想は、非農業部門雇用者数が前月比+17.8万人、失業率は7.3%
 調査期間である9月12日を含む週の新規失業保険申請件数は、30.9万件←8月33.1万件と減少している。失業保険継続受給者数は8月実績の298.9万件をやや下回っている。雇用者数は8月実績の+17.6万人を上回る可能性がある。失業率は8月実績と同水準と予想される。

 主な発表予定は、9月30日(月):(日)8月鉱工業生産、(米)9月シカゴ購買部協会景気指数、10月1日(火):(日)8月完全失業率、(日)日銀9月短観

【予想レンジ】
・ドル・円97円00銭〜102円00銭