安藤美姫が、新たな一歩を踏み出した。

 4月に女児を出産し、ソチ五輪出場を目指す安藤は、ドイツのオーベルストドルフで開催されたネーベルホルン杯に出場。約2年ぶりの復帰戦で2位となり、ソチ五輪予選を兼ねている大会で元世界選手権女王の存在感を示した。

「すごく緊張した」という26日のショートプログラム(SP)は59・79点で2位。技術点は国際スケート連盟(ISU)が五輪出場の条件に定めている最低点の20点を上回る30・13点をマークした。冒頭の3回転ルッツ―2回転ループはループが回転不足も、続く3回転ループ、ダブルアクセルは転倒なし。『マイウェイ』の曲に合わせて演技を終えた。

 翌27日(日本時間28日)に行なわれたフリープログラム(FP)の曲は04―05シーズンでも使用した『火の鳥』。103・07点で4位に入り、技術点はISUが五輪出場の条件に定めている最低点の36点をクリアする48・07点。SP、FPの合計は162・86点で2位表彰台を獲得し、ソチ五輪へ一歩前進した。優勝はSP、FPともに1位で合計188・21点だったロシアの14歳、エレーナ・ラディオノワ。

 安藤は今後、10月12日〜14日の関東選手権、11月1日〜4日の東日本選手権に出場し、全日本選手権の出場権獲得を目指す。

 日本女子フィギュアスケートのソチ五輪出場枠は3。12月21日〜23日の全日本選手権優勝者がまず代表になる。全日本2、3位の選手、GPファイナルの日本人最上位メダリストの中からも選考し、ISU世界ランク、ISU大会のシーズン最高スコアも選考基準の要素となる。いずれも、全日本までにISU公認大会で最低技術点を獲得していることが条件。

 安藤は今回のネーベルホルンで、ジャンプのほかスピンやステップに課題は残したものの、五輪出場のためのISUの最低技術点をクリアしたことで、ソチ五輪へ前進したことは間違いない。

能登直●取材協力 cooperation by Noto Sunao