来年4月からの消費税増税も気になるが、2015年からの相続「増税」も大きな負担となる。この相続税、現金よりも不動産に替えたほうがはるかにお得であることをご存じだろうか。なぜなら、相続税の税額を決める「相続税評価額」が、土地の場合は購入価格の8割ほど、建物も5〜7割程度となり、かなりの節税になるのだ。さらにこれがタワーマンションとなると、節税効果はより高くなるという。

 マンションの「相続税評価額」は一戸建てと同様、土地と建物の二つに分けられる。土地の評価額は、マンションの敷地面積全体を路線価で評価してから、各戸が持っている床面積に応じて配分、計算される。そのため、タワーマンションのように何百戸という大規模なスケールだと、当然、1戸当たりの土地の持ち分が少なくなり、そのぶん評価額も小さくなる。

 建物の評価額は、一戸建てと同じ固定資産税評価額。土地と同じように各戸の床面積に応じて評価額が決められる。不動産情報会社アトラクターズ・ラボでは、16万人の会員組織を持つサイト「住まいサーフィン」を運営し、会員が所有する物件情報などをもとに、マンション物件の相続税評価額や適正な分譲価格を算出している。同社の沖有人(おき・ゆうじん)代表取締役はこう話す。

「データを集計・分析したところ、首都圏のマンションを購入した場合の相続税評価額は、平均して分譲価格の37%まで小さくなることがわかりました。タワーマンションに限れば評価額はさらに小さくなります」

 一戸建てでは約70%だったから、評価額をおよそその半分まで落とせることになる。さらに、タワーマンションの相続税評価額には、タワーならではの特徴がある。先に述べた「評価額は面積に応じて決まる」という点がポイントだ。FPオフィス「ワーク・ワークス」代表でファイナンシャルプランナーの中村宏氏は言う。

「相続税評価額は、床面積が同じなら5階でも40階でも一緒です。ただタワーマンションでは、眺望がよくなるなどの理由から、一般的に高層階ほど分譲価格が高くなる傾向があります。相続税評価額は一緒なのに、5階と40階では分譲価格が1千万円以上変わることがあるのです」

週刊朝日 2013年10月4日号