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日本赤十字社(以下、日赤)は24日、東京電力福島第1原子力発電所事故での救護・救援活動の経験や教訓を今後に活用するため、「赤十字原子力災害情報センター」(以下、情報センター)を10月1日付で東京都港区の本社内に開設すると発表した。併せてデジタルアーカイブをインターネット上で公開し、原子力災害に関する情報などを発信していく。

2011年11月の国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)総会において、原子力災害時の被災者支援対策の強化が決議され、2012年5月の「原子力災害対策にかかる関係国赤十字・赤新月社会議」では、各国赤十字社間での情報の蓄積や共有化、被災者支援の国際的なガイドライン策定などが合意された。日赤は、これら一連の経過を踏まえ、情報センターの設置を決定。「今後の原子力災害の発生に備えた、赤十字活動のガイドライン策定と普及」および「デジタルアーカイブによる情報蓄積と発信」を進めていく。

日赤は、東日本大震災前まで原子力災害時の救護活動を想定しておらず、福島第1原発事故では十分な救護活動が展開できなかったことから、2013年5月に「原子力災害における救護活動マニュアル」を作成、救護班活動の指針や行動基準を定めている。

今回開設する情報センターによる「赤十字活動のガイドライン」は、救護班のみならず、予防から救護・救援、復旧・復興に至るまでのボランティアを含めた幅広い活動を想定。事前に用意しておく装備や放射線教育、避難が長期化した場合の被災者支援のあり方などを今後まとめていくとともに、国際的なガイドライン作成につなげる予定だという。

同時公開するデジタルアーカイブでは、原子力災害に関する各種情報・データを収集し、発信していく。福島第1原発事故後の日赤の救護活動の記録や、福島赤十字病院の医師、看護師、他県から派遣された救護班員、支部職員らのインタビューなどを掲載する。

今後は、国内外の有識者や専門機関と連携し、研究会・セミナーなどを開催する予定で、それらで得た成果を外部に向けて発信することにも注力するとしている。

(御木本千春)