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赤字に白抜きのカンガルーが空を跳ねる。世界で3番目に古い、1920年に創立されたカンタス航空のロゴだ。日本では現在、成田=シドニー線が毎日1便運航するのみだが、この愛らしいカンガルーが、シドニーを拠点に世界を飛び回っている。

○時には羽付きカンガルーも

カンガルーのデザインは、オーストラリアの1ペニー硬貨が元となっている。1944年、インド洋経由英国行きの航路を「カンガルールート」と名づけたのに伴い、リベレーター機G-AGKTのコックピット下に、初めてカンガルーのシンボルマークをデザイン。これを境に、カンタスの全機材にカンガルーが登場するようになった。

その後、シンボルマークは羽根付きカンガルー(フライング・カンガルー)へ。シドニーのデザイナー・ゲルトゼルハイムによってデザインされ、1947年、カンタスのロッキードL-749コンステレーション機とともに導入された。このフライング・カンガルーは後に、丸枠の中に描かれるようになる。

カンタスは1959年、7機のB707-138を受注することにより、ジェット時代に突入。特にカンタス初のB707-138Bシリーズは、ラテン語で扇を意味する“vannus”を頭につけた“V-Jets”と呼ばれており、機体にもロゴとともに大文字表記された“V-JET”が描かれていた。また同機は1973年に、日本への定期便として羽田空港へ就航した。

1984年には、シドニーのデザイナー・トニーランによる新しいロゴを発表。フライング・カンガルーの羽根をなくし、よりスタイリッシュなデザインとなった。そして2007年から現在に至るロゴは、流線的なデザインへと一新されたものとなっている。

○原色を用いた鮮やかな特別塗装

以上が、カンタスの通常機体にデザインされているロゴの変遷だが、イベントなどに併せて登場する特別塗装では、更にカンタスらしらが表現されている。まず、何といってもその鮮やかさだ。

例えば、1994年9月4日に開港となった関西空港に、カンタスは大阪=ブリスベン=シドニー路線を週5便で運行を開始した。その時に登場したのが、B747-400型機に特別塗装を施した「ウナラ・ドリーミング」である。“ウナラ”はアボリジニ語で「カンガルー」を意味しており、鮮やかなレッドを背景に、ブルーやグリーンのカンガルーが自由に躍動する姿が描かれている。

また、カンタスが75周年を迎えた1995年11月16日には、B747-300型機に特別にデザインした「ナランジ・ドリーミング」が登場。“ナランジ”はアボリジニ語で「私たちの場所」を意味しており、翌年の1995年11月17日には成田空港に姿を現した。澄んだ海を思わせるブルーの中に、太陽やグリーンが差し入れられている。

そして2003年には、アボリジニの絵画をモチーフにしたB737-800型機の特別塗装「ヤナニ・ドリーミング号」を展開。“ヤナニ”はアボリジニ語で「旅をする」を意味し、オーストラリアの代名詞的な存在である一枚岩の「エアーズ・ロック(ウルル)」と、その地域の動植物が描かれている。

そのほかにも、2000年に開催された「カンタス・オーストラリアン・グランプリ」記念のF1バージョンなども登場するなど、オーストラリアのフラッグキャリアにふさわしいデザインを採用している。また現在は、ディズニー「プレーンズ」の特別塗装を展開している。国内では成田空港でしか見ることができないのが残念だが、是非成田を訪れる際には、“白カンガルー”に注目していただきたい。

○Qantas Airways(カンタス航空)

1920年にクイーンズランド州で設立された、オーストラリア最大の航空会社であり、「ワンワールド」初期メンバーのひとつ。カンタス航空の名称は、「Queensland and Northern Territory Aerial Services Limited」の頭文字から作られた造語となっている。シドニーを拠点に世界182都市(コードシェア含む)を結んでおり、日本線は成田=シドニー線を運行。それ以外の路線では、グループ会社のジェットスター航空が担っている。

なお、9月16日から成田発シドニー行きフライトのビジネスクラスにて、出発前に機内食の注文ができるインターネット予約サービス「セレクト・オン Q-EAT」を導入。メ ニューはモダン・オーストラリア料理の第一人者として名高いシェフ、ニール・ペリーが監修している。