既に多くのJリーグファンが嘆いているように、2015シーズンからの2ステージ制が17日に開かれた理事会で決定した。満場一致での決定ということだった。

この日は、Jリーグの歴史にとって非常に残念な1ページになってしまったと思う。2ステージ制というシステムそのものに対する疑問もあるけど、それ以上に、その決定のプロセスとリーグの態度が、残念だと言いたいのだ。

2ステージ制移行問題は、今年7月、半ばリークのように我々の目の前に現れ、その時もサポーターの強い反対があり、「大会方式を変える前提としてリーグの経営や運営の現状を一般に広く知らせる必要性を痛感した」(Jリーグ)との理由で一度撤回している。

ところがそれから2カ月経ち、いきなり「満場一致で決定しました」だ。なんと不自然な経緯だろうか。おそらく7月の時点で、スポンサーやテレビ中継等、話はすべて決まっていたのだろう。もともと引き返す気などなかったよね。Jリーグは7月時点での思った以上の反対意見に面食らい、この2カ月間で必死に決行する理由を考えたわけだ。

Jリーグが危機に瀕している、その危機感をサポーターの皆も共有し、理解を示してくれ。Jリーグはそう言っているのだけど、果たしてこの2カ月間、「現状を一般に広く知らせる必要性」に対して相応の努力をしたのだろうか。僕の目にはまったくその努力が見えなかった。

挙句の果てに、2ステージ制決定をアナウンスした17日の理事会後の記者会見に、大東チェアマンは現れなかった。政治で言えば、消費税の増税法案を通して、首相が記者会見に出てこないのと同じだ。これはもう、サポーターをなめているとしか思えないね。

Jリーグは、やっちゃいけないことをした。やっちゃいけないやり方をした、と言うべきかな。2ステージ制というシステム以前の問題だ。選挙のない世界、密室ですべて決められる世界、そして自浄作用のない、Jリーグ本部の体質的問題がまさに露呈した一件だね。経済的困窮よりも根深い問題がそこにあるよ。

スポーツは何のための、誰のものか。オリンピックが決まった時にこの体たらくでは、ますます先が思いやられる。