七十七銀行は19日、東日本大震災により甚大な被害を受けた地域経済の復興と県民の人たちのマインドの高揚に資する情報提供を図るため、「東北楽天ゴールデンイーグルス」の優勝および日本一を想定した経済波及効果推計調査を実施し、その結果を発表した。

仙台を本拠地とするプロスポーツ球団の一つであるプロ野球「東北楽天ゴールデンイーグルス」(以下「楽天」)が今シーズン、好調を維持しており、観客数が大きく伸びているという。また、「日本製紙クリネックススタジアム宮城」(以下「Kスタ」)でクライマックスシリーズ(以下「CS」)、そして日本シリーズが開催された場合、交流人口の拡大も期待され、県内に多大な経済効果を及ぼすことが考えられるとしている。

同調査は、このような状況を踏まえ、楽天がリーグ優勝し、さらに日本一となった場合の県内経済に及ぼす経済波及効果を推計した。

○調査結果

観客増加に伴う観客消費額および仙台市内百貨店の優勝セールなど開催による売上増加額の推計

・レギュラーシーズンにおける観客増加(16万9千人と推計)に伴う観客消費額:13億7800万円

・CSファイナルステージおよび日本シリーズ開催(最多の10試合と仮定)による観客消費額:33億7000万円

・仙台市内百貨店の優勝セール等開催による売上増加額:4億8900万円

この結果、観客増加に伴う観客消費額および仙台市内百貨店の優勝セール等開催による売上増加額の合計は52億3700万円となるとしている。

楽天優勝および日本一に伴う経済波及効果の推計

観客増加に伴う観客消費額および仙台市内百貨店の優勝セール等開催による売上増加額の合計(直接効果:52億3700万円)から誘発される経済波及効果は、原材料・サービスの需要増加に伴う一次波及効果が18億1300万円、個人消費の増加に伴う二次波及効果が14億800万円と推計され、直接効果に一次波及効果および二次波及効果を加えた総合効果は、直接効果の1.62倍にあたる84億5800万円に達する。

なお、同該総合効果を県内各市町村の2007年の小売業販売額と比べると、年間約3,500千人の観光客が訪れる松島町の85億円と同水準となっているなど、波及効果の相対的な大きさがうかがわれるものとなっているとしている。

また、過去3年間における年間平均観客数に対する経済波及効果は139億円と推計されるが、これを楽天が優勝しなかったとした場合の平年ベースの経済波及効果とすると、優勝および日本一の効果を含めた今年の経済波及効果は224億円に達することになるという。

以上のように、楽天が優勝、日本一となった場合、宮城県に大きな経済効果をもたらし、県内経済の底上げに貢献することが予想されるという。さらに、同調査で分析した経済効果以外にも、(1)百貨店以外のスーパーや商店街等による優勝セール等の効果、(2)優勝パレード開催による観客の消費効果、(3)Kスタ増設に伴う建設投資効果、(4)ファンの応援意欲高揚に伴う飲食等の関連支出効果などが考えられ、更なる経済効果の積上げが期待されるとしている。また、経済面以外でも、楽天の優勝は震災からの復興途上にある県民を元気づける大きな原動力になるものとしている。

このように、仙台を本拠地とするプロスポーツ球団の活躍は、経済面、マインド面の両面において、地域全体を活性化させ、活力に満ちた地域の創造に大きな役割を果たすものであり、官民が一体となって、そのサポート体制を強化していくことが重要になるとしている。

同行では、今後とも地域の活性化および復興に資する情報提供に努めていくとしている。

(金野和子)