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米国の中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)は、量的緩和の第3弾、いわゆる"QE3"を現状で維持することを17〜18日に開催したFOMC(連邦公開市場委員会)で決定しました。FRBは、経済や労働市場の改善を指摘した一方、住宅ローン金利の上昇など、ここ数ヵ月での金融情勢の引き締まりや、労働参加率の低下(就職を諦めた人の増加)、予算審議や連邦債務上限を巡る議会対立の可能性などにも言及し、景気・雇用の回復継続に確証を持てないとして、量的緩和の縮小開始を見送りました。

量的緩和の縮小開始が決まり、FRBによる債券購入のペースが従来の月850億米ドルから減額されるとの見方が強かっただけに、18日の米国市場では、縮小開始見送りとの決定を受けて株価が上昇し、ニューヨーク・ダウ工業株30種やS&P500指数がともに最高値を更新しました。また、国債の利回りが大きく低下したほか、米ドルが売られ、円相場は1米ドル=98円前後に上昇しました。

(※上記グラフ、データは過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。)

財政支出の強制削減の影響を踏まえると、米国景気は非常に堅調と考えられるものの、雇用が大きく拡大するまでには至っていません。また、物価の伸びも極めて抑制された状況となっています。ただし、雇用や物価指標は数ヵ月の内に改善すると弊社では見込んでいます。加えて、株価や地価の上昇に伴なう資産効果により家計資産が拡大していること、所得水準の高い層が個人消費の非常に多くの部分を占めていることなどから、小売売上高は今後も引き続き堅調と予想されます。こうした背景から、FRBは、年内残り2回(10月29〜30日、12月17〜18日)のいずれかのFOMCで、量的緩和の縮小を決定すると弊社では見込んでいます。

なお、注目が高まっている次期FRB議長について、弊社では、オバマ政権との関係は極めて薄いものの、現副議長のイエレン女史が有力と考えています。オバマ政権が同女史を指名するのが遅くなればなるほど、十分に要件を満たしていると考えられるのに、なぜ選ばないのかとの疑問が、米国民、特に女性の間で拡がることでしょう。なお、オバマ政権と関係の深いサマーズ元財務長官が後任候補を辞退したことが15日に明らかになりましたが、評価が大きく分かれる人物であり、オバマ大統領やクリントン氏などの支持者である同氏が後任となる可能性が消滅したことに満足している議員が多いことなどから、他の人物が指名されれば議会で承認される可能性が高まったと考えられます。

来年1月の議長交代というタイミングを考えると、バーナンキ議長が重要な政策変更の負担を後任に負わせる可能性は低いとみられます。また、後任候補がイエレン現副議長に絞られる場合、量的緩和の縮小を早期に始めておかないと、金融緩和の積極論者とされる同女史の下で、引き締めが後手に回るのではとの懸念が生じる可能性もあります。

(※上記グラフ、データは過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。)

(2013年9月19日 日興アセットマネジメント作成)

●日興アセットマネジメントが提供する、国内外での大きなイベント発生時の臨時レポート「フォローアップ・メモ」からの転載です。→「フォローアップ・メモ」

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(日興アセットマネジメント)