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上司や先輩など自分より年上の人に対しては敬語、車の中やレストランなどで座る場所まで上下関係によって決まっている日本のマナー。社会人になる前に、マナー教室などでみっちり勉強する人もいるほど重要視されていますが、外国ではどうなのでしょうか。日本に住む20人の外国人に、日本の上下関係意識についてどう思うか聞いてみました。

■ちょっと強いと思います。言葉まで変わるのにびっくりしました。スペインにはもっと柔軟です(スペイン/30代後半/男性)

■硬すぎると思います。母国では上司、お年寄りなどの方々に対してそういう意識があるでしょうが、日本のほど厳しくないでしょう(アメリカ/30代後半/男性)

■軍隊みたい。母国では名字でなく、名前で呼び合う(ペルー/40代後半/男性)

予想通りではありますが、アジア、欧米のほとんどの人が日本の上下関係に対する意識は「強すぎる」又は「硬すぎる」と回答しました。丁寧語はあっても敬語がない言語も多いので、「そこまでする?」と驚かれるのも無理はないですね。

苗字でなく名前で呼ぶかどうかは文化の違いですので、上下関係に限った話ではありません。毎日顔を合わせるクラスメートや同僚などから苗字で呼ばれると、ちょっと他人行儀に感じるかもしれません。

■日本の上下関係はたまに異常なほどです。しかも、自分が苦しんだことを後輩にさせるのはおかしいと思います。早く直していきたいです(フランス/20代後半/女性)

■上下関係のシステムは良いと思いますが、日本人は使い方が良くないと思います(上の人の意識はあまりいいと思いません)。エジプトでは、上の人も正しい意識を持って使っています(エジプト/40代前半/男性)

■日本の上下関係意識は、ロシアのよりはっきりしていて厳しいです。実力より年齢(又は入社年・学年等)が重視されるところは、ちょっと納得がいきません(ロシア/20代後半/女性)

■年配の人や目上の人と自由に議論できない場合があるので、かなり疲れます(相手の話を聞かないことが多い)。ドイツはもっと自由に意見を言ったり、議論したりできる気がします(ドイツ/30代後半/男性)

批判的な意見もたくさん見られました。実力より年功序列が優先されること、自分が苦しんだことを後輩にもさせることなどは、日本人でも納得がいかない人も多いのではないでしょうか。すべての先輩や上司がそのように理不尽なわけではないですが、批判的な皆さんは日本でそのような体験をしてしまったのでしょうか……。

■面倒臭い時はある一方、便利な時もある。硬すぎるかな。母国では上下関係の存在はあまりない(カナダ/20代後半/男性)

■良いところもあれば悪いところもあります。先輩と後輩の関係が仕事を完了させるのにいいシステムですが、人間関係として難しいです。どうしても自分より上や下の人と親しくなれない(イラン/20代前半/女性)

■私は武道の世界に生きていますので、上下関係の良さも知っています。何でもバランスだと思います。行き過ぎた上下関係はよくありません。お互いに対する尊重は大切です。人間の価値の差はありません。どんな人間でも同じ価値です(スウェーデン/40代前半/女性)

理解を示す人もいました。確かに、武道の世界では上下関係に厳しいですが、実力があってもおごらず目上の人への礼を失しないという、日本古来の美徳に基づいていると考えれば良いことだと感じます。良い面がある一方で、上下関係を気にするあまり親しくなれないという意見も。なかなか封建的な職場なのかもしれません。

■すばらしい。マリにとても似ているので、日本のそうゆうの好きです(マリ/30代前半/男性)

■家族の中でも会社でも上下関係意識はまだ強い。自分より年上には尊敬しなければならない。タイでも同じです(タイ/30代前半/女性)

擁護派もいます。タイでは目上の人に対する挨拶や尊称が一般的に使われていますから、日本の敬語なども容易に受け入れられるのでしょう。マリの方にいたっては絶賛していますが、マリも上下関係に厳しい国なのですね。

■(日本の上下関係は)厳しい、(母国は)日本より厳しい(ブラジル/50代前半/女性)

まさかの、そして唯一の「日本より上下関係意識が強い国」がブラジル。ファンキーでノリノリな国というイメージがあるため、これはかなり意外! 年齢の上下はさておき、上司と部下の関係ではきっちりと礼儀をわきまえなくてはならないのですね。

どの国でも日本と同様、目上の人を敬うことは美徳とされています。ですが、外国人から見て日本はとりわけその意識が強く、時には窮屈に感じるほどだということが分かりました。言い方に少し気を遣うものの、年上の人に意見を言ってはいけないわけではないですし、敬語で話していても友人になることは可能だと思うのですが、実際はどうなのでしょうね?

(岩佐史絵)