消費税増税を控え、様子見の展開の続く株式市場だが、そのなかで上がる株を見つけるにはどうすればよいのか。証券界での豊富な経験と人脈を持つラジオNIKKEI記者・和島英樹氏が解説する。

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 この秋以降の最大のテーマは、なんといっても「消費税増税」だ。引き上げ決定後は「財政健全化」が喧伝され、日本株も大きく売られることはないだろうが、問題は実施される来年4月以降。それまでに賃上げが伴えばいいが、引き上げ幅を上回るような3%以上の上昇は到底考えられず、1997年の消費税増税時と同様、景気が減速する恐れがある。

 そんな安倍政権が演出する“偽りの夜明け”でも投資成果を上げるためには、国内要因に左右されず海外で稼げる強みを持っている、いわば「国に頼らない会社」に目を向けたい。その代表格として注目しているのがUBIC(東証マザーズ・2158)だ。

 UBICは日本企業の国際ビジネスでの訴訟リスクをサポートする企業だ。といってもピンとこないかもしれないが、訴訟先進国である米国では審理を迅速化するため、互いに訴訟に関する情報を相手に開示する義務がある。そのためには企業が持つ電子データの証拠保全や調査・分析が必要となり、同社はそれをサポートする事業を手がける。日本はもちろん、アジアでも唯一の存在である。

 日本企業がグローバル化を進めていくうえで、今後ますます訴訟リスクが増えるのは間違いない。ましてやアジア各国の言語対応技術も有しており、日本をはじめアジア企業が世界で戦っていくには欠かせない役割を担うことが期待される。

 今年5月には米ナスダック市場に上場し、本場での信用力や知名度も向上している。2013年3月期はオペレーションの技術的な転換で開発費用などがかさんで業績が大きく落ち込み、株価も3分の1近くまで下落したが、2014年3月期は米国やアジアでの展開が奏功し、大幅な業績改善を見込む。長期的にも注目したい。

※マネーポスト2013年秋号