渡辺謙、佐藤浩市が『許されざる者』の舞台挨拶で感無量!

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クリント・イーストウッド監督・主演の傑作西部劇を、渡辺謙主演で日本映画化した『許されざる者』の公開記念舞台挨拶が9月14日に丸の内ピカデリー1にて開催され、渡辺謙、佐藤浩市、柳楽優弥、忽那汐里、小池栄子、李相日監督が登壇。満員の会場を前に渡辺は「李相日を旗頭にして、スタッフ、キャストで死に物狂いでやった映画です」と確かな手応えを語った。

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本作は、江戸幕府崩壊後の北海道を舞台に、かつて“人斬り十兵衛”と恐れられた男が、再び戦いの世界に身を投じる姿を壮大なスケールで描く物語。メガホンをとった李監督は「身の内から出た、『こういうことをやってみたい』という衝動で走ってきた」と振り返り、「今は色んなことが速いスピードで通り過ぎている。この映画が、『人として見失ってはいけないことがあるんじゃないか』といった気付きのきっかけになれれば嬉しい」と本作に込めた思いを明かしてくれた。

渡辺は「自分のなかで方向性を模索している時期」と胸の内を吐露。さらには「そういった意味で、今回は李監督に身を任せた。監督が見たいもの、描きたいもの。そこにどこまで追いつけるか、心の全部をさらけ出して対面した映画です」と力強く語る。

渡辺演じる十兵衛と宿命的な対決を果たす男を演じたのが、佐藤だ。佐藤は「欲望を抱いて、業を背負って生きていると、みんなが“許されざる者”なんじゃないかと思う。『許された者は誰なんだろう』と考えてもらう映画なんじゃないかな」と訴える。意外にも渡辺とは初共演になったが、「李相日、渡辺謙と『許されざる者』をやるというのは、血沸き肉踊るものがあった。これから何本の作品に巡り会えるかわからないが、自分のキャリアとして、これからの僕の作品を決めてくれるような作品になった」と本作への感謝の気持ちをを語ってくれた。

また、アイヌの血を引く青年を演じた柳楽は「柳楽くん、どこに出ていたのと言われる」と話して、会場を笑いの渦に。渡辺、佐藤ら大先輩との共演を果たしたが、「大先輩と共に過ごせた時間、李組でハードルの高い役に挑めた。間違いなく特別な一本になりました」と真摯な眼差し。最後には渡辺が「吐き出すものは、全部、吐き出した。受け止めてやってください」とアピールするなど、それぞれが渾身の一作に思いを馳せていた。【取材・文/成田おり枝】